スカベンジャー受容体を介するマクロファージの増殖と動脈硬化進展との関連性の解析

1993 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 05671846
• Research Institution: Teikyo University
• Principal Investigator: 山崎 正利 帝京大学, 薬学部, 教授 (00107393)
• Keywords: 動脈硬化 / 過酸化脂質 / マクロファージ / スカベンジャー受容体

Research Abstract

本研究の目的は、スカベンジャー受容体に対する種々のリガンド(酸化LDL,アセチル化LDL,ポリアニオン類)により、マクロファージが増殖するか否か検討することである。
その結果、in vicroにおいてマクロファージが酸化LDL,アセチル化LDL,過酸化リン脂質,ポリエ,Gなどにより増殖することが分った。これは通常分裂、増殖しないマクロファージが、変性脂質を貧食することにより増殖することを明らかにした初めてのデータである。ずなわち、スカベンジャー受容体は細胞分裂のシグナルの入口としても働いていることを示している。また、この現象は、動脈硬化病巣におけるマクロファージの分裂像を解釈する大きな手段となりうる。

Research Products

• [Publications] 佐々木年則: "修飾低比重リポ蛋白質によるマクロファージの増殖誘導" 医学のあゆみ. 165. 871-872 (1993)
• [Publications] Satoru Yui: "Induction of Munie Macrophage Growth by Modified LDLs" Arteriosclerosis and Thrombosis. 13. 331-337 (1993)