1993 Fiscal Year Annual Research Report
リポソームによるマウス腹腔マクロファージの活性化機構の解明
Project/Area Number |
05671848
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
新〓 幸彦 東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (90138959)
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Keywords | リポソーム / マクロファージ / Fc-レセプター / alpha_2-マクログロブリン |
Research Abstract |
マクロファージ細胞表面に存在するIgG分子のFc部分を特異的に認識するFc-receptor(FcR)をかいしたSRBC(sheep red blood cell)の〓食能の増加を指標にリポソームのマクロファージ活性化機構を検討したところ,1)リポソームによるマクロファージの活性化にはB細胞が必要,2)この活性化にはリポソームで処理したB細胞による血清成分の修飾が必要であること等の知見を得ていたことから,本年度は,1)血清中のマクロファージ活性化因子の同定,2)リポソーム処理したB細胞による血清成分のマクロファージ活性化因子への変換機構について検討し,以下の3点を明らかにし,リポソームによるマクロファージ活性化機構を下図のように提案することができた. すなわち,【.encircled1.】リポソームによるマクロファージの活性化に関与する血清成分はリポソーム処理したB細胞によって糖鎖の修飾を受け,糖鎖末端にマンノース残基を露出したalpha_2-マクログロブリン(alpha-MG)であることをConcanavalin A-Sepharose 4B colomn, SDS-PAGE,免疫電気泳動により明らかにした. 【.encircled2.】alpha-MGのmodifiedalpha-MGへの変換にリポソーム処理したB細胞の膜結合性のgalactosidaseおよびglucosamini-daseの活性化が深く関わっていることを明らかにした. 【.encircled3.】modifiedalpha-MGはマクロファージ細胞表面のマンノース結合レセプター(ManR)に結合し,何らかの細胞内情報伝達機構を介してFcR数を増加させることにより,FcRを介した〓食能の増加を誘導していることを明らかにした.
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