1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05671913
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
邨次 誠 旭川医科大学, 医学部, 助手 (20125412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 久實 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90091561)
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Keywords | ピエゾ素子 / 水晶振動子 / バイオセンサー |
Research Abstract |
共振法によるlatex piezoelectric immunoassay(LPEIA)の開発を目的とした基礎研究,および発振法による微量アルブミンセンサーの開発を行った.ピエゾ素子には水晶振動子を用いた.1.スペクトラム・アナライザによる共振法でsucrose溶液中の振動子の特性を調べた.共振特性は空気中ではシャープであるが,sucrose溶液中ではブロードになり,直列共振周波数Fsは低周波数側にシフトした.ΔFsは(ρη)^<1/2>(ρ:密度,η:粘度)に対し直線的に増加した.ΔFp(Fp:並列共振周波数)と(ρη)^<1/2>の間に直線関係がなかった.負荷Q値は(ρη)^<1/2>の増加と共に減少するが,20〜25g^<1/2>・cm^<-3/2>・cP^<1/2>以上では大きく変化しなかった.(ρη)^<1/2>の増加につれ最大出力電圧P_<0max>は減少し,半値幅Fbwは増加した.P_<0max>は低粘度領域でΔFsより変化が大きく,粘度測定の指標となる可能性が示唆された.Fbwは10〜25g^<1/2>・cm^<-3/2>・cP^<1/2>の範囲で直線性があった.また,ネットワークアナライザによる共振法で,種々の分子量のポリエチレングリコール溶液中での振動子の特性も調べた.(ρη)^<1/2>とFsの間によい直線関係がなかったが,振動子の等価回路の抵抗成分Rとの間に直線関係があった.ネットワークアナライザの場合には,粘度測定の指標としてRが望ましいことがわかった.これらの結果を基にし,現在共振法によるLPEIAの開発を進めている.2.フローセルを用いた発振法によるヒト血清アルブミンHSAに対するイムノセンサーを開発した.HSAは0.1〜100μg1^<-1>の範囲で検出が可能であった.これは微量尿中アルブミンの検出に十分な感度であることを示していた.ウシ血清アルブミンには応答せずHSAにのみ応答し特異性が高かった.また,蛋白吸着量ΔMと発振周波数変化ΔFの間の関係も調べた.蛋白吸着量はラジオアイソトープ法で評価した.|ΔF/ΔM|は,Sauerbreyの式から予想される値よりも大きく,anti-HSAを介してHSAが吸着したときの|ΔF/ΔM|の値は,anti-HSAを吸着させたときの|ΔF/ΔM|よりも大きかった.
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[Publications] Shigeru Kurosawa: "Viscosity sensor in solutions using a piezoelectric quartz crystal." J.Jpn.Oil.Chem.Soc.42. 910-914 (1993)
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[Publications] Makoto Muratsugu: "Quartz crystal microbalance for the detection of micro albumin:Relationship between the frequency change and the mass of protein adsorbed." Anal.Chem.65. 2933-2937 (1993)