1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05671914
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
船渡 忠男 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (70165455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 敦 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (60241600)
川村 武 東北大学, 医学部, 助教授 (80111277)
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Keywords | 抗癌剤 / 薬剤耐性 / アンチセンス / リボザイム / 結腸癌 / シスプラチン |
Research Abstract |
癌において重要な課題である抗癌剤耐性発現の機序解明とin vino における耐性克服を試みた。本年度はまず耐性発現の機序を解明するため、数種の薬剤に対する耐性獲得株を樹立した。それらの感受性株との遺伝子発現を比較検討したところ、DNA修復に関与する遺伝子群の変化を見出した。これらを指標としてRT-PCR法による耐性発現の早期診断法を開発し、臨床検体へ応用すべく研究を進めた(投稿準備中)。さらに、耐性において発現してくる遺伝子、とくにシスプラチンに対するfos遺伝子発現を抑制すると感受性を回復する試みは、in vitroでは既に成功しており、本年度はin vivon発展させた。すなわち、耐性株をヌードマウスに移植し、electroporations法により効率よく細胞内にfosに対するリボザイム・アンチセンスを導入し、腫瘍増殖抑制効果を得ている。preliminoyではあるが、薬剤に対する感受性回復効果も得られており現在、詳細な解析を行っている。つまり、耐性克服n in vinoにおいてアンチセンスリボザイムにより感受性回復を試みた報告はなく、遺伝子治療への応用が期待される。現在、シスプラチン以外の薬剤についても同様に検討中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kasani-Sabet,M,Funato,et al.: "Suppression of the Neoplastic Phenotype in Vivo by on Anii-ras Ribozyme" Cancer Reserch. 54. 900-902 (1994)
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[Publications] Funato,T,et al.: "Suppression of H-ras Mediated Transformation in NIH3T Cells by ArasR" Biochemical Pharmacology. 48. 1471-1475 (1994)
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[Publications] 船渡忠男,他: "アンチセンス・リボザイムによる遺伝子発現抑制作用の電気泳動的分析" 生物物理化学. 38. 237-241 (1994)
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[Publications] 船渡忠男: "RASリボザイムを用いた腫瘍細胞の増殖抑制" 血液・腫瘍科. 28. 369-375 (1994)
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[Publications] 船渡忠男: "ベクターを用いたアンチセンス・リボザイムの導入法" 日本DDS学会誌. 発表予定. (1995)
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[Publications] 船渡忠男: "PCR法を用いた薬剤耐性発現の早期診断" 臨床病理. 発表予定. (1995)