1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05671945
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
多田 敏子 徳島大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30127857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土橋 純子 徳島大学, 医療技術短期大学部, 助手 (30227425)
安岡 劭 徳島大学, 医療技術短期大学部, 教授 (30035414)
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Keywords | 慢性気道疾患 / 感染予防 / 増悪要因 / 生活環境 |
Research Abstract |
平成5年度までの研究経過 1.各種慢性気道疾患患者(慢性気管支炎、びまん性汎細気管支炎、気管支喘息および気管支拡張症)および肺気腫の患者の病態と生活環境及び治療状況の把握のための質問紙を作成した。 2.外来および入院中の各種慢性気道疾患や肺気腫の患者を対象として、質問紙を用いて、春季と夏季に、面接により経時的に観察し、継続している。 3.同時に、各患者の喀痰を採取し、低温で保管し、痰の物理学的性状について測定中である。 4.また、病態と生活環境及び治療状況との関連を統計学的な分析からみるために、徳島県下の、慢性気道疾患患者273名(男性195名,女性78名)を対象に、質問紙を送付し、調査を行った。 平成5年度の研究の評価 1.患者の面接による経時的観察は、例数に限界があり、関連病院の協力を抑ぎ、今後さらに例数を増やす必要がある。 2.痰の性状については、粘性痰および粘膿性痰では、動的粘性や動的弾性と粘液糖蛋白量を反映するフコースが相関することが明らかになった。一方、膿性痰ではフコース以外の他の高分子性物質が動的粘弾性に関与すると推定され、その一つとしてDNAが推定された。そこで、喀痰中のDNAの測定方法を検討し、蛍光測定法が比較的微量の喀痰でもDNAが測定できることが明らかになった。 3.慢性気道疾患患者273名から得た調査結果からは、疾患や病歴による症状および生活上の問題の差が、統計学的な分析によって明らかになった。さらに、排痰方法などの自己管理の方法を知らない者も多く、今後パンフレットなどの送付による生活指導を行い、経過との関連を追跡調査する予定である。
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