1993 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
05680016
|
|---|
| Research Institution | Mie University |
|---|
Principal Investigator |
木村 光雄 三重大学, 教育学部, 教授 (40020177)
|
|---|
| Keywords | 靭皮繊維 / 再生繊維 / 雑草製紙 |
|---|
| Research Abstract |
新しい繊維素材としての開発目的物質を織物用短繊維、レーヨン・アセテート用パルプ及び製紙用パルプの3つに分けて研究を実施した。
まず、織物用短繊維としては從来のリネンまたはラミーに匹敵し得る布を目的として、主として靭皮繊維類の使用を試みた。その結果、ウリ科、マメ科などのツルを有する植物からはいずれも好適な繊維を得ることが出来、例えばキュウリの収穫後の枯茎やエンドウ豆の枯茎などから得られた繊維を用いた布を試作することが出来た。また、葉脈繊維も優れた織物用の糸となり得ることを知り、特にアヤメなどは好適であった。その外には例えば竹の皮の繊維も十分実用性を有していることなどの結果が得られている。
次に、レーヨン・アセテート用パルプとしては、本年度に設置したロータースピードミル(遠心粉砕機)の活用によって、それぞれの反応が均一に行なえるようになり、例えばヨシヤススキの枯茎などから木材パルプを使用したレーヨン・アセテートと同等の繊維が得られることを知り、特にアセテートについて現在、トリアセテートとジアセテートの試作を行なっている。
さらに、各種の製紙パルプについては從来から多くのデータを用いているが、特に異種の植物から得られたパルプの混合抄紙によって、各種の用途に適した性能を有する紙を製造出来ることを見出している。
|
