1993 Fiscal Year Annual Research Report
更年期の生活の質(Quality of Life,QOL)と栄養欠陥状態に関する研究
Project/Area Number |
05680039
|
Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
杉山 みち子 日本女子大学, 家政学部, 助手 (60134532)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 平三 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (70047215)
阿部 恒男 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20013906)
|
Keywords | 更年期 / Quality of Life / QOL評価法 / 妥当性 / 信頼性 / 主観的健康状態 / 栄養欠陥状態 |
Research Abstract |
更年期における生活の質(Quality of Life)評価法(QOL評価法)の開発 更年期のQOL評価法の構成要素として、主観的にその人が感じる身体的健康の特異的、精神的健康、社会的健康をとりあげた。この場合、すでに、欧米において開発され、検討されているHealth-related QOL(Hadorn,1991),Women's Health Questionnaire(Hunter,1986),Life Satisfaction(Pieteer,1974),Social Network,Social Support and Social influence(Hanson,1989)の4つの評価法の各質問項目を日本語訳し、79の各質問項目について、医師、疫学者、心理学者、栄養学者、看護学者、看護婦、栄養士などの専門家22人、ならびに一般の更年期の男女22人が、日本の文化や習慣に適応しているかどうか、日本語として適当かどうかを検討した。 更年期のQOL評価法の妥当性、信頼性の検討 1)QOL評価法の妥当性の検討は、日本女子大学卒業生の父母各500人を対象に行った。回収率は女性(40-62歳、262人)53.6%、男性(42-67歳、240人)48.0%であった。調査項目には、無解答者の存在する項目はなかった。そこで、4段階尺度中に10%以下の解答のある項目を除外し、因子分析を行い、その結果から、身体的健康10項目、精神的健康10項目、社会的健康10項目の計30項目のQOL評価法を開発した。 一方、信頼性(再現性)の検討は、1)の対象者から無作為抽出した男女60人を対象に1カ月おきに2回評価を行った。いずれの項目も90%以上の一致が観察された。それゆえ、更年期におけるQOL評価法の開発と検討は、本年度中に十分に目的を達成され、国内外において共通に用いることのできる信頼性レベルの高い調査方法を開発することができた(現在、投稿論文作製中)。 さらに、早急に、40-60代の女性2000名に本評価法を用いた横断的調査を行い、QOLと栄養欠陥状態との関連を観察する予定である。
|