1993 Fiscal Year Annual Research Report
ろう学校における算数・数学科教材とその指導法の開発
Project/Area Number |
05680152
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
柳本 成一 福井大学, 教育学部, 教授 (20042971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹之内 脩 大阪国際大学, 経営情報学部, 教授 (20029375)
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Keywords | 障害児教育 / ろう教育 / 算数・数学の指導 / 数学教育 / 算数教育 |
Research Abstract |
3+4=( )において( )=7と正しく答えられるのに、ろう学校の子供達は『3は4と7』とか、『4は7と3』と言う。このようなことが起こる原因とその解決方法を示すこと、これが、平成5年度の最大の課題であった。 そこで、我々は次のことを実行した。 (1)足算・引き算をするために必要なすべての念頭操作が出来るようにするためのテキストとビデオ教材の作成 (2)(1)の教材を使ったいろいろな授業の設計・実践 その結果、ろう学校の子供達に次のような変化が現れてきた。 (a)3+4=7を見て“3と4で7"とか“7は4と3"などと正しく言えるようになった。 (b)日常生活の中で“誰々ちゃんのキャラメルは私のよりいくつ多い(とか少ない)"とはっきり数の大小関係を認識して、それを正しく言語表現するようになった。 (c)2年生になって357+285などの計算をするときでも指を全く使わなくなった。 これらは、これはろう学校の子供達にとって大きな変化であった。特に、(b),(c)は(福井県立ろう学校長の話しによると)これまでのろう学校では考えられなかったことであるという。小学校1年を対象に作成された上記の学習教材を(子供達の言語能力を高めるために)現在ろう学校では3年生にも使うことを検討している。 以上が平成5年度における我々の研究の主な実績(成果)の概要である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 柳本成一: "数学的思考プロセスの表現形式に関する研究" 数学教育学会研究紀要(秋季年会論文集). 21-24 (1993)
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[Publications] 柳本成一: "思考のプロセスを生かす算数・数学の指導と評価" 教育フォーラム(金子書房). 13. (1993)
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[Publications] 柳本成一: "ろう学校における算数・数学科教材とその指導法の開発" 数学教育学会研究紀要(春季年会論文集). (予定). (1994)