1993 Fiscal Year Annual Research Report
高校理科教育が大学理系進学に及ぼす影響の調査・研究
Project/Area Number |
05680160
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
笠 耐 上智大学, 理工学部, 講師 (80053594)
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Keywords | 高校理科教育 / 高3生徒の意見 / 技術者の影響 / 国際比較 / 科学者・技術者育成 / 学校の理科の授業 |
Research Abstract |
1.研究経過:1)生徒用アンケートと教師用アンケートを作成し、大学への進学率が高い国立、公立、私立高校(70校)に送り、高校3年の理系1クラス、文系1クラスについて調査を行うことを依頼した。その内59校(回収率84%)が調査に協力してくれて、5600枚の生徒用アンケート用紙が回収され、その集計を行い、進学別、男女別の相関をとった。 2)10校を協力者と手分けして訪問し、生徒や教師に面接して、より詳しい調査を行った。訪問した高校は東北1、関東3、東京1、中部東海1、近畿1、中国2、九州1である。 3)一部の高校についての集計結果をもって、笠が1月に英国でWoolnough教授と会い、英国の生徒の調査結果と比較検討し、今後の国際共同研究について打ち合わせした。 4)調査結果の中間報告を12月と3月の物理教育研究会で行った。 2.研究結果:1)日本の生徒の平均と英国の生徒の平均とを比較すると、英国の生徒は、自己の性格、科学の授業についての意見等について、文系、理系間で相違が明確だが、日本の生徒では余り違いがない。理系選択の要因として、英国では家族や地域の技術者の影響や、家庭での趣味や実験の影響があるが、日本の生徒にはあまりない。 (2)学校別にみていくと、地域の状況、学校の方針、理科教師の傾向が生徒の理科学習への意欲に影響することが判明している。また、学校訪問での生徒や教師へのインタビューによって、地域差、学校差が明確となり、アンケート調査結果の裏付けがとれている。
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Research Products
(1 results)