1994 Fiscal Year Annual Research Report
青少年スポーツ指導における『地域連合型学校開放事業』に関するパイロット・スタディー
Project/Area Number |
05680221
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松岡 重信 広島大学, 教育学部, 助教授 (50033709)
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Keywords | 地域連合型学校開放事業 / 学区体育会 / 学校スポーツ部活動 / スポーツ・イベント / 地域スポーツ・クラブ / 施設単独使用 / 施設時間帯別使用 / 調整機関 |
Research Abstract |
研究課題名にある『地域連合型学校開放事業』の可能性と問題点を明確にすることが本研究の目的であった。この構想のねらいは、従来の小学校中心の単一の学区中心の学校開放は、それなりの成果をあげてきているが、イベント主義や既存のスポーツグループの独占の場になりやすい等の問題を多く含むようになってきている。 平成5年度に広島県F市のすべての小中学校管理者と小学校区の体育会の幹部を中心に、構想を説明して意見を求めた。これはアンケート方式を用いたが、質問設定にも不足が認められた。 そこで平成6年度には、学校関係者(主として教頭職)と地区体育会の責任者にインタビューをおこない、アンケートでさぐれなかった部分、側面について個別に対応をもった。 学校関係者の見解の概要は、(1)今でも十分地域にサービスしているし学校開放をおこなっている。それらの具体的資料も入手した。(2)学校のギリギリ一杯の機能に影響出ないように、本研究の構想が位置づくのは困難である。(3)とりわけ、中学校のスポーツ部活動の意義は大きく、これはこれで有効なシステムであるから、強制的な縮小や圧迫はさけるべきという、ような反対意見が根づよい。一方学区体育会は構想に賛意を表面化させる一方で、学校への急激な影響はさけるべし、また変則的ではあるが一部構想を先どりしたような試みも紹介された。同時学区体育会主催の多くのイベントがさ程地域住民の関心をひいておらず、現時点でスポーツに対する積極性の無い人には民間のサービスで事足りている雰囲気もある。モデル的実施の段階まで至らなかったし、学校の一部の施設の補強(夜間照明)を前提に真の意味で好きもののグループが組織化されなければ、現実対応が困難である。
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