1994 Fiscal Year Annual Research Report
教員養成段階における環境教育を支援する地域環境資料の収集とそのシステム化
Project/Area Number |
05680227
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Research Institution | FACULTY OF EDUCATION,NAGASAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
橋本 健夫 長崎大学, 教育学部, 教授 (00112368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 正弘 長崎大学, 教育学部, 助教授 (60149929)
赤崎 真弓 長崎大学, 教育学部, 助教授 (40123856)
江口 勇治 筑波大学, 教育学系, 助教授 (50151973)
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Keywords | 環境教育 / 教員養成 / 地域 / 水 / ごみ / イギリス |
Research Abstract |
まず、平成5年度には、環境教育に活用するための地域(長崎)資料の収集と大学生が環境問題についてどのような興味・関心を持っているかを調査した。これらを基に平成6年度は、調査・研究を行い、次のような結果を得た。 (1)大学生の環境問題に対する興味・関心 地球規模的な環境問題には、興味・関心を示すが、身近な地域の環境問題については、ほとんど興味・関心を示さない。また、ごみについては、自分自身の周りからなくなるための行動は取れるが、それらの処理方法などには、関心を示さない。さらに、環境問題を意識した日常行動を取るには至っていない。 (2)環境教育の理念 イギリスの環境教育カリキュラムを訳し、その理念を明らかにするとともに、本研究で取り上げた「水」のイギリスでの展開を解説した。また、環境教育における倫理観の位置づけを検討した。 (3)地域(長崎)資料の収集 教員養成段階の環境教育で活用できる地域資料を収集した。この地域資料は、具体的には、地域の「水」と「ごみ」である。前者は、上水道の仕組みを中心に、また、後者は、海岸のごみや家庭生活におけるごみに焦点をあてて収集した。さらに、地域の自然を知るという観点から、身近な植物も対象とした。 (4)地域資料のシステム化とそれを生かした授業の展開 収集した「水」と「ごみ」、及び「身近な植物」の資料を、学部の授業に活用できるようにシステム化(一部はパソコン使用)して、授業の教材として使用した。初めての試みであったため、円滑な展開にはならなかったが、今後の授業編成に向けての基礎資料を手に入れることができた。
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[Publications] 橋本健夫: "大学における「生活科」の教科専門科目に関する考察" 教科教育学研究. 第12集. 213-228 (1994)
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[Publications] 橋本健夫: "子どもの自然概念の認識に関する実証的研究II" 長崎大学教育学部教科教育学研究報告. 第23号. 1-14 (1994)
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[Publications] 江口勇治: "社会科における博物館・資料館の活用(III)" 筑波大学教育学系、社会科教育学研究室報告. 1-9 (1994)
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[Publications] 赤崎真弓: "家庭科における環境教育に関する基礎資料" 長崎大学教育学部教科教育学研究報告. 第23号. 93-107 (1994)
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[Publications] 赤崎真弓: "小学校家庭科における地域教材化能力を高めるための一方法" 長崎大学学内特別経費報告書. 26-39 (1994)
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[Publications] 福田正弘: "小学校におけるコンピュータの利用" 長崎大学教育学部教育実践センター年報. 第6号. 39-46 (1994)
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[Publications] 橋本健夫: "地域理解の視点-長崎の理解と教育の創造-" 長崎大学教育学部地域教育学研究会, 310 (1995)
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[Publications] 江口勇治: "社会科教育法-豊かな時代と社会科教育-" 現代教育社, 220 (1995)