1993 Fiscal Year Annual Research Report
事前情報を伴うメッシュデータの多変量解析法とその応用
Project/Area Number |
05680246
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋藤 尭幸 北海道大学, 文学部, 教授 (70113561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 透 北海道大学, 文学部, 助手 (50202891)
大津 起夫 北海道大学, 文学部, 助教授 (10203829)
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Keywords | メッシュデータ / 多変量解析 / 冗長性分析 / 正準相関分析 |
Research Abstract |
1.多変量メッシュデータに対して、セル間の二元関係の構造情報が与えられた場合、その情報を多変量データの分析に組み込む方法を開発した。ここで扱うセル関係は、地理的な隣接関係のように、対称関係でもよいが、さらに一般的にセル間の不均質な関係、たとえば風向条件とか水路の存在条件、あるいは動物、植物の繁殖や拡散、移動の条件のように、非対称関係でも差し支えない。この成果の一部を、1993 Pacific Regional Science Organization Conferenceおよび第61回日本統計学会大会にて発表した。この方法は、現状でも実用可能であるが、冗長性分析を組み込むことによって拡張すると、地域開発による環境や生態の変化の予測に適用できることを見い出した。 2.メッシュの構造情報や変数の構造情報を、多変量メッシュデータの分析に組み込み、潜在構造を効率的に探索するための手法の開発とシステムの構築を行なった。この目的に最も必要な点は、複雑なデータ構造を適応的に扱う機能であるという結論を得た。この方法を実行するデータ管理システムをワークステーション上に実装した。 3.生態学的な調査データを、効率的に計算機処理するためのファイルリング・システムの資料を収集した。それに基づいて、ファイルを設計し、キツネ、アライグマなどの生態調査データを編集し、データファイルを作成した。これを用いて、アライグマの行動圏の分析を、日本動物行動学会第12回大会にて発表した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Saito: "Multivariate analysis of environmental data with asymmetrical relationship among locations." Hokkaido Behavioral Science Report,Series M. 22. 1-12 (1993)
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[Publications] T.Saito: "Comparison of canonical regression analysis with redundancy analysis." Hokkaido Behavioral Science Report,Series M. 23. 1-8 (1993)
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[Publications] 齋藤尭幸 他共著者1名: "冗長性分析とその関連手法の展望" Hokkaido Behavioral Science Report,Series M(S). 16. 1-22 (1993)
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[Publications] 齋藤尭幸 他共著者2名: "正準相関分析と冗長性分析の比較研究(2)植生データの分析" Hokkaido Behavioral Science Report,Series M(S). 18. 1-40 (1994)
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[Publications] 齋藤尭幸: "セル関係を組み入れたメッシュデータの解析" 第61回日本統計学会講演報告集. 281-283 (1993)