1993 Fiscal Year Annual Research Report
プログラム言語とその変換の形式的仕様記述に対するテストおよび誤り検出の研究
Project/Area Number |
05680269
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐々 政孝 東京工業大学, 理学部, 教授 (20016182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇田 建 東京工業大学, 理学部, 助手 (10242265)
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Keywords | テスト / 言語処理系 / デバッグ / プログラム言語の形式的仕様 |
Research Abstract |
本研究では,プログラム言語の形式的仕様と,対象とするプログラム言語のソースプログラムが与えられたとき,記述した形式的仕様自身が正しく記述されていることを検査する手法を研究した. 仕様記述の方法には種々のものがあるが,本研究では,プログラム言語の意味(静的意味),実行(動的意味,インタプリント),変換(たとえば目的コードの生成)がいずれも記述できる属性文法を採用する. さて,記述した形式的仕様が上の意味で正しいことを確認するには,実用的な観点から次の2つのツールが必要である.(a)仕様をテストできるようなソースプログラムの集合を,プログラム言語やその変換の形式的仕様から生成するツール,(b)ソースプログラムに対して仕様が意味,実行,変換の点で誤っていることが分かったときの仕様のバグ取りを支援するツール. 平成5年度は,そのうち次を実現した. 1.(a)については,プログラム言語の構文が与えられたとき,テストすべきソースプログラムを生成するシステムのプロトタイプを作成した.実装言語はPrologを用いた.意味については,さしあたり宣言された変数等を記憶しておく記号表を設けて対処した.一般に,意味(文脈条件)の仕様から,それに該当する正/誤の部分を含むソースプログラムを生成する手法の研究は,次年度の課題である. 2.(b)については,従来論理型言語のデバッグに用いられたアルゴリズミック・デバッギングの手法を属性文法に応用した,系統的なバグ究明戦略を提案した[発表文献].次年度にこれを実装するため,当研究室で作成ずみの属性文法に基づく生成系Junを再設計,再実装した.
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