1993 Fiscal Year Annual Research Report
超並列計算機のフォールト・トレラント構成に関する研究
Project/Area Number |
05680275
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
高浪 五男 山口大学, 工学部, 教授 (40005393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久長 穣 山口大学, 工学部, 助手 (80228725)
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Keywords | フォールトトレランス / 並列計算機 / 超並列 / 格子状結合 / トリー状結合 / ニューラルアルゴリズム / 信頼性 / 再構成 |
Research Abstract |
当初の研究目的であった格子状結合超並列計算機とトリー状結合超並列計算機をウエーハスケール集積システム化するときのシステムの高信頼化について、国内および外国の研究状況を調査し、それを参考とすることによって、予備の処理要素を用いたいくつかの高信頼化方式を考案することができた。これらの研究成果はIIに記載しているように、電子情報通信学会信学技報で4編、国際学会で1編、電子情報通信学会論文誌で1編の計6編を発表した。これらの研究内容は次のとおりである。 (1)格子状結合超並列計算機を構成する処理要素の方形状配置の周辺の2辺、または3辺、4辺のそれぞれに予備を配置した方式に対する効率的な再構成アルゴリズム(ニューラルネット解法)の提案と本方式の故障修復効率のシミュレーション結果の提示を行ない、本方式の有効性を示した。 (2)格子状結合超並列計算機を構成する処理要素の方形状配置の対角上に予備を配置した方式に対する効率的な再構成アルゴリズムの提案を行った。 (3)トリー状結合超並列計算機におけるトリーの各レベルに適当な間隔で予備を配置し、これらの予備を効率的に用いる方式の提案と本方式の信頼性解析とそこ計算結果を提示した。その結果、本方式の効率の良さが実証された。さらに、故障発生に対する自律的再構成のための切替え制御回路を提案した。 なお、これらの研究成果の一部はすでに国際会議に発表するように投稿中である。また、フルペーパーとして投稿の準備中である。
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[Publications] 高浪、久長、井上: "周辺に予備をもつ格子状結合高並列計算機の再構成のニューラル・アルゴリズム" 電子情報通信学会信学技報. WSI93. 1-8 (1993)
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[Publications] 蔵田、高浪、渡辺: "単一トラック切替網を持つメッシュ結合アレーのニューラルネット解法による再構成" 電子情報通信学会信学技報. FTS93. 77-84 (1993)
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[Publications] 高浪、井上、渡辺: "メッシュ配列並列計算機の耐故障化のための再構成に関する1考察" 電子情報通信学会信学技報. FTS93. 85-90 (1993)
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[Publications] 高浪、蔵田、久長、井上: "周辺に予備をもつ格子状結合高並列計算機の2、3のの再構成法に対するニューラルネット解法" 電子情報通信学会信学技報. WSIA93. 1-8 (1993)
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[Publications] Takanami,Inoue and Watanabe: "Reconfigurable Fault Tolerant Binary Tree-Implementation in Two-Dimensional Arrays and Reliability Analysis-" 1994 Proceedings on Wafer Scale Integration. 132-142 (1993)
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[Publications] 高浪、井上: "再構成によるトリー状結合高並列計算機の高信頼化とその信頼性解析" 電子情報通信学会論文誌. J77-D-I. 111-120 (1994)