1993 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク最適化問題に対する並列型確率的近似アルゴリズムの開発及び性能評価
Project/Area Number |
05680281
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Research Institution | Kobe University of Commerce |
Principal Investigator |
加藤 直樹 神戸商科大学, 商経学部, 教授 (40145826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戴 陽 神戸商科大学, 商経学部, 助手 (40244678)
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Keywords | 最小カット / 最小k-カット / 最大格差最小カット / 最大格差最小k-カット / 確率的近似アルゴリズム / 並列アルゴリズム / 回路分割 |
Research Abstract |
本年度はとくに最小カットの確率的近似アルゴリズムを中心に開発し、その性能評価を計算機実験によって行った。確率的近似アルゴリズムとしては、最大格差最小カットアルゴリズムに基づくアルゴリズムを開発し、精力的に計算実験をおこなった。近似アルゴリズムの基本的アイデアは次の通りである。いま、グラフの辺の容量がすべて1としよう。そして、グラフの各辺に[0,1]の一様乱数を与え、最大格差最小カットを求める。このとき、カットに含まれる枝の本数が少ないと、そのカットの格差も平均的に小さいという事実に基づいて、近似アルゴリズムが構成されている。近似アルゴリズムは、各枝に一様乱数を与えて最大格差最小カットを求めるという操作を繰り返すことによって、最小カットの近似解を求めている。 実験で取り扱った問題としては、グラフの辺の容量がすべて1の場合、正の実数値の場合、両端点が指定されたカットを考える場合(すなわち、s-t最小カット問題)、両端点が指定されていない場合、の4種類について実験をおこなった。グラフは3種類のnetwork generatorを用いて生成した。いずれのgeneratorに対しても、最大格差最小カットアルゴリズムをlog n回程度繰り返すことにより、最小カット、またはそれに非常に近い解を求めることができた。また、グラフをk個の成分に分割するk-カット問題も同様のアイデアで計算実験を行った。 さらに、これらの近似アルゴリズムと最近Kargerによって開発された最小カットを求める確率的近似アルゴリズムの理論的評価もおこない、Kargerの解析結果よりもより実験結果に近い理論的評価式を得た。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yang DAI(その他 3名): "How to treat delete requests in semi-online problems" Algorithms and Computation.Proc,of 4th ISAAC,Lecture Notes in Computer Science. 762. 48-57 (1993)
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[Publications] Yang DAI(その他 2名): "最大格差最小k-カットアルゴリズムによる最小k-カット問題の近似解法" 電気学会部門誌(C). (発表予定). (1994)
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[Publications] Kazuo IWANO(その他 1名): "Efficient Algorithm for finding the most vital edge of a minimum spanning tree" Information Processing Letters. 48. 211-213 (1993)
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[Publications] Susumu HASEGAWA(その他 4名): "Efficient Algorithms for variance-baseil k-clustering" Computer Graphics and Applications,Proc,of 1st pacific Conference on Computer Graphics and Applications-Pacific Graphics ′93. 1. 75-89 (1993)
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[Publications] Yang DAI(その他 1名): "Linear stationary point problems on Unbcunded polyhedra" Mathematics of Operations Research. 18. 635-644 (1993)
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[Publications] Yang DAI(その他 1名): "A continuous deformation algorithm for variational inequality problems on polytope" Mathematical Progremming. (発表予定). (1994)