1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05680292
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology, Hokuriku |
Principal Investigator |
佐藤 理史 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (30205918)
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Keywords | 実例に基づく翻訳 / 機械翻訳 / 論文表題 |
Research Abstract |
前年度中に専門用語の日英翻訳システムを超並列計算機上に作成するところまで研究が進んだので、本年度はその研究成果を踏まえ、より困難な問題に対する基礎的検討を行なった。 1.対象問題として、論文表題の日英翻訳を選択し、人口知能学会誌掲載の論文8年分の表題の日英対訳を収集した。 2.上記の収集した対訳を調査し、実例に基づく翻訳方式で、論文表題を翻訳する問題点を検討した。その問題点とは、以下の3つである。 ・入力をいくつか部分に分割するブロック化をいかにして行なうか ・動詞をいかにして扱うか 3.上記の問題に対して、以下の方法を考案した。 ・簡単な品詞の体系を部分的に用いるとともに、ブロック化をひとつの変形操作と考え、その変形操作に対しても、実例に基づく方法を適用する。これによって、ブロック化操作をかなる強化することができる。 ・動詞の翻訳においては、訳語選択については実例に基づく方法を採用するが、時制などの複雑な処理に関しては、従来の規則に基づく方法を採用する。 これらの研究成果により、実例に基づく翻訳方式で、論文表題の日英翻訳を実現する方法がほぼ明らかになったと考える。本年度は、上記の方法をプログラム化したが、超並列計算機への移植までは行なえなかった。今後は、本方式のシステム化と超並列計算機への移植を行なっていく必要がある。
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[Publications] 佐藤理史: "超並列人口知能入門" 人口知能学会全国大会(第8回)チュートリアル講演テキスト. 3-1-3-16 (1994)
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[Publications] Satoshi Sato: "Example‐Based Translation and its MIMD Implementation" Massively Parallel Artificial Intelligence(AAAI/MIT Press). 171-201 (1994)
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[Publications] 佐藤理史: "超並列計算機nCUBE2、CM5を用いた実例型翻訳の実現" 第1回先端科学技術シュポジウム「超並列マシンとその利用技術」. 65-70 (1994)