1994 Fiscal Year Annual Research Report
多重カラー画像の統合による高信頼性情報の抽出とその利用に関する研究
Project/Area Number |
05680298
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
浅田 尚紀 岡山大学, 工学部, 助教授 (10167885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 俊和 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (00231035)
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Keywords | 多重画像 / 情報統合 / フォーカス / エッジ検出 / ぼけモデル / 遮へいエッジ |
Research Abstract |
本研究では,カメラパラメータを連続的に変化させて撮影した多重カラー画像を対象に,安定で信頼性の高いシーン情報を抽出するための統合アルゴリズムの開発と,抽出された高信頼性情報の利用方法について検討を加えることを目的としている。今年度は多重フォーカス画像においてシーン中の遮蔽エッジがどのように観測されるかについて検討を加え,遮蔽エッジの光学的性質とその検出可能性について以下の成果が得られた. 1.レンズの光軸に垂直な平面上の表面エッジのボケ解析を前提とした「たたみ込み積分によるボケモデル」に代わって,遮蔽エッジのボケ解析に適用可能な「逆投影によるボケモデル」を提案し,遮蔽エッジの光学的性質を導いた. 2.シーン中の遮蔽エッジによって生じる画像中の明度エッジの性質を幾何光学に基づいて解析し, (1)遠距離物体の表面放射輝度分布が遮蔽エッジ付近で一様である場合には,遮蔽エッジは近距離物体上の表面エッジと同じ性質の明度エッジとして観測されること (2)遠距離物体上の遮蔽エッジ付近に表面エッジが存在する場合には,遮蔽エッジと表面エッジのボケが相互干渉し明度変化に局所的な山や谷を生じる場合があること を明らかにした. 3.実験によってそれらの光学的性質を確認し,逆投影ボケモデルの妥当性の検証を行うとともに遮蔽エッジ特有のボケ現象に基づが観測可能であることを示した.
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