1993 Fiscal Year Annual Research Report
山村部における地域自立に関する社会システム論的研究 地域システム変化とその再編成
Project/Area Number |
05680331
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
日下 正基 和歌山大学, 経済学部, 教授 (70029221)
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Keywords | 山村部過疎地域 / 地域システム / 地域システム設計 / 地域自立 |
Research Abstract |
和歌山県の農山村部を研究対象地域とし、以下の研究を行った。 1.和歌山県の市町村単位での人口関連の統計資料分析に基づき、調査対象地区として10町村を選定した。いずれも過疎現象が顕著な町村である。 2.1で選定した10の町村について、国勢調査区単位での統計資料を解析し、過疎化の実態を詳細に把握するとともに、若干の作業仮説を設定した。同時に上記10町村の役場での資料収集ならびに担当者からの聞き取り調査を行った。 3.2に基づき、予備調査対象地区として、日高郡美山村の寒川地区を選定し、現地調査を行った。現地調査は寒川地区の全集落を対象とし、農業共同組合・森林組合・村役場支所・村会議員等の地区内有力者ならびに部落総代等の部落役員に対する聞き取り調査を行い、集落を単位とする社会・経済システムの実態とその変化を把握した。さらに、上記聞き取り調査以外に、一部の住民に対する聞き取り調査により生活システムの、現地踏査により空間システムの、実態とその変化を明らかにした。 4.3に基づき、寒川地区全体としての地域システムの実態とその変化過程、変化要因を整理するとともに、今後、高齢化・集落人口の減少とともに顕在化が予想される諸問題を抽出し、それら問題への対応策を整理し、集落維持システムとしてまとめた(地域システム設計)。最後に、このシステムの有効性・妥当性等について、美山村役場の担当者、寒川地区の一部住民に意見を求め、それに基づきシステムの一部を修正した。
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Research Products
(1 results)