1993 Fiscal Year Annual Research Report
地震マイクロゾーニングのための逆解析による地盤情報の抽出
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05680365
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
土岐 憲三 京都大学, 工学部, 教授 (10027229)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 純男 京都大学, 防災研究所, 助手 (70187293)
佐藤 忠信 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027294)
入倉 孝次郎 京都大学, 防災研究所, 教授 (10027253)
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| Keywords | 地震動 / マイクロゾーニング / 不整形地盤 / 波動の散乱 / 地盤応答解析 |
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| Research Abstract |
既存のマイクロゾーニング手法を見直し、地盤条件の取り扱いについて再検討した結果,従来のマイクロゾーニングに用いられていた水平成層地盤の地盤応答解析に地盤内の波動散乱の効果を取り入れるのが最も現実的な方法であることが判明した.さらに3次元的な不規則な地下構造を有する地域の地震動特性も地盤内の波動散乱効果で近似できることが明かとなった.そこで地盤内の波動散乱を考慮した水平成層地盤の地震応答解析法を新たに開発し,解析プログラムを作成した。
また,不整形性を有する地域として,大阪平野を選び,地盤上および周辺岩盤上で観測された記録を可能な限り収集した.また3次元的な地盤構造のデータも同時に収集し,地盤内の波動散乱を考慮した水平成層地盤の地震応答解析法による逆解析を行なう準備が整った.
本研究で開発した地盤内の波動散乱を考慮した水平成層地盤の地震応答解析法は,R/Tマトリクス法を応用したものである.様々な形状をもつ地層境界における散乱特性を詳細に調べ,この結果を用いて散乱波を含んだ反射透過マトリクスをモデル化した.本手法は,地盤の地震応答特性における散乱波の影響を簡便に評価することができる画期的なものである.観測記録を用いた逆解析を行ない,地盤パラメータとして散乱係数を同定することにより,局所的な地盤の不均質性による地盤応答特性と,堆積盆地構造による地盤応答特性の両方を考慮できる地盤モデルを構築することができ,これによって地盤資料の乏しい地域においても3次元地盤構造を反映したマイクロゾーニングが可能となる.本年度に開発したものは地層境界面における散乱のみを考慮しているが,地盤媒質内の散乱にも簡単に拡張することができる.
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[Publications] 土岐 憲三: "離散化波数法と有限要素法の結合による不整形地盤の震動解析法" 京都大学防災研究所年報. 36. 1-20 (1993)
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[Publications] Kenzo Toki: "Optimal Control of Seismic Response of Structures Using Mass Damper System" Proceeding of Workshop on China-Japan Joint Research for Earthquake Disaster Prediction and Mitigation. 159-169 (1992)
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[Publications] 佐藤 忠信: "地震時における大規模ライフライン系のファジィ信頼性解析" 京都大学防災研究所年報. 36. 21-36 (1993)
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[Publications] 佐藤 忠信: "構造物の地震応答における自己学習機能を有する振動制御" 土木学会論文集. 471. 115-124 (1993)
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[Publications] 清野 純史: "AL法とFEMの結合による不整形地盤の震動解析" 第7回計算力学シンポジウム. 279-286 (1993)
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[Publications] 佐藤 忠信: "ATMDによる構造物の複数振動モードの震動制御" 第3回システム最適化に関するシンポジウム講演論文集. 259-264 (1993)
