1994 Fiscal Year Annual Research Report
高レベル廃液からのゼオライトによる発熱元素の分離・精製
Project/Area Number |
05680410
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三村 均 東北大学, 素材工学研究所, 講師 (10091753)
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Keywords | 高レベル廃液 / ゼオライト / セシウム / ストロンチウム / 吸着 / 溶離 / キレート試薬 / クロマトグラフィ分離 |
Research Abstract |
高レベル廃液からゼオライトカラムによるCsとSrの相互分離および回収について検討し、以下の成果を得た。 1.CsとSrの相互分離 模擬高レベル廃液を調製し、ギ酸脱硝法([HCOOH]/[HNO_3]=1.95)によりほぼ中性(pH6.90)の脱硝廃液が得られた。混合ゼオライトカラム(A:F=2:3)に脱硝廃液を通液すれば、CsとSrが一括して吸着可能であった。15成分系の脱硝廃液を混合ゼオライトカラムに通液しCsとSrを一括吸着後、混合溶離液(EDTA/NH^+_4塩溶液)によってほぼ完全な相互分離が達成できた。混合ゼオライトカラム(NH^+_4型Y:NH^+_4型モルデナイト3:2)を用いれば、溶離剤としてEDTAを用いずに、2MNH_4Cl溶液を通液するだけで相互分離が可能であり、分離度R_S=1.1以上の値が得られた。 2.CsとSrの回収 Cs溶離フラクションの熱分析を行い、400℃までにNH_4Clの昇華が完了することを見いだした。蒸発乾固物を400℃で焼成することにより、高純度(99%以上)のCsCl結晶が得られた。Sr溶離フランクションにはHF溶液を添加し、SrF_2として沈殿回収できた。 以上の結果から、混合ゼオライトはCsとSrの一括分離に有効であり、混合溶離剤(EDTA/NH^+_4)もしくはNH_4Cl塩溶液を通液することにより、CsとSrのクロマトグラフィ分離が可能であった。また、溶離フラクションからCsClおよびSrF_2として発熱元素を回収することが可能であった。これらの結果は、高レベル廃液の群分離処理工程にも応用可能であると考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hitoshi Mimura: "Separarion of Heat-Generaring Nuchides from High-Leval Liquid Wastes through Zedite Columns" J、Nucl.Sci、Technal.31. 463-469 (1994)
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[Publications] Hitoshi Mimura: "Chromatographic Separarion of Strorium and cosium with Mixed Zivlire Column" J、Nucl.Sci、Technal.32. 60-67 (1995)
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[Publications] Hitoshi Mimura: "Recovery of Heat-Generaring Nuclides in Eluted Solutions" J、Nucl.Sci、Technal.31. 996-998 (1994)