1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05680432
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山中 伸介 大阪大学, 工学部, 助教授 (00166753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 正弘 大阪大学, 工学部, 教授 (60029113)
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Keywords | リチウム化合物 / プロトン導電性 / 電気伝導率 / 水素溶解度 |
Research Abstract |
核融合炉の実用化に向けて燃料システムの開発が急務でありのは言うまでもない。システムの高度化、即ち安全性及び経済性の向上を目指し研究、開発は、進められなければならない。現在、燃料システムのブランケットではリチウム酸化物がトリチウム固体増殖材料として提案されている。本研究では、リチウム化合物のプロトン導電性に着目しトリチウム回収を増殖材の温度制御のみならず増殖材の電圧制御により自由にトリチウムの綴じ込め取り出しを可能にし、燃料システムの性能を飛躍的に向上させようとするものである。 リチウム化合物としては、Li-Zr-O、Li-Nb-Oの複合酸化物を対象した。リチウム複合酸化物の焼結体を合成し、試料として使用した。これらのリチウム化合物の電気伝導率は、温度500-1000℃の範囲で真空、純酸素、水蒸気/酸素混合雰囲気で複素インピーダンス法により測定した。雰囲気によりリチウム化合物の電気伝導率が大きく変化することが確かめられ、雰囲気により大きなプロトン導電性が生じている可能性があることが見いだされた。水素溶解度測定は、水素同位体吸収放出測定装置を使用し温度500-1000℃の範囲で水蒸気/酸素混合雰囲気で行った。また、同様な温度範囲、混合ガス条件下で水素放出速度を測定した。これらリチウム化合物中への水素吸着量及び吸蔵量を求めることができた。 得られた測定及び解析結果に基づき、リチウム化合物中の水素挙動を評価し、核融合炉の燃料システムへのプロトン導電性を示すリチウム化合物を適応の可能性を見い出した。
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Research Products
(1 results)