1994 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト・ジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素遺伝子と類似遺伝子の単離と構造解析
Project/Area Number |
05680557
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Research Institution | Kanoya National Institute of Fitness and Sports |
Principal Investigator |
松田 貞幸 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (40041371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 恭子 鹿児島女子短期大学, 教授 (70094159)
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Keywords | ジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素 / α-ケトグルタル酸脱水素酵素複合体 / アルツハイマー病 / 遺伝子クローニング / 染色体マッピング |
Research Abstract |
ジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素はα-ケトグルタル酸脱水素酵素複合体(α-KGDH)を構成する一成分酵素である。α-KGDHは生物のエネルギー生産のなかで重要な役割を果たす。生体エネルギーの生産・調節機構の問題は生命の中心的な課題であるが、最近、生体エネルギーの生産は脳の老化、記憶、神経細胞死、神経伝達等と密接な関係があることが示唆され、生命の高次機能発現と言う新たな課題に発展しつつある。 本研究の目的はヒト・ジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素の遺伝子及び偽遺伝子の単離と構造解析である。この目的のために昨年度はまず、ヒト・ジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素のcDNAを単離し、その構造を明らかにした。このcDNAを使用して、ヒト染色体マッピングを行なったところ、ジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素の遺伝子は14q24.2-q24.3に存在し、偽遺伝子は1p31に存在することが発見された。この部位には早発型の家族性アルツハイマー病の原因遺伝子が存在することが知られているが、その原因遺伝子は同定されていない。 本年度はヒト・ジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素のcDNAを用いてヒト・ジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素の遺伝子及び偽遺伝子が単離され、それらの全構造が解明され、本研究の目的は完遂された。現在のところ、ジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素はアルツハイマー病の最も有望な原因遺伝子であると注目されている。この構造に関する情報をもとにして、近い将来、ジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素とアルツハイマー病との関わりが解明されるものと期待される。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Nakano,K.et al..: "Human dihydrolipoamide succinyltransferase: cDNA cloning and localization on chromosome 14q24.2-q24.3." Biochim.Biophys.Acta. 1216. 360-368 (1993)
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[Publications] Nakano,K.et al..: "An unspliced cDNA for human dihydrolipoamide succinyltransferase: characterization and mapping of the gene to chromosome 14q24.2-q24.3." Biochem.Biophys.Res.Commun.,. 196. 527-533 (1993)
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[Publications] 中野 恭子 他: "ヒト・ジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素の構造と機能" 食品科学教育協議会会誌. 1. 41-44 (1993)
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[Publications] Nakano,K.et al..: "Isolation,characterization and structural organization of the gene and pseudogene for the dihydrolipoamide succinyltransferase component of the human 2-oxoglutarate dehydrogenase complex." Eur.J.Biochem.,. 224. 179-189 (1994)