1993 Fiscal Year Annual Research Report
構造転移を伴った会合及びDNA塩基配列の認識をする制御蛋白質の立体構造
Project/Area Number |
05680578
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
箱嶋 敏雄 大阪大学, 薬学部, 助教授 (00164773)
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Keywords | DNA結合蛋白質 / 構造転移 / 転写制御 / 複合体 / X線 / 結晶学 / 構造解析 / 構造生物学 |
Research Abstract |
酵母PHO4のC末端85残基からなるDNA結合ドメインと認識配列を含む17塩基対の合成DNAオリゴマーとの複合体結晶及びCys73をメチル水銀化した重原子置換結晶、DNAオリゴマーの2(^+)、2(-)、2(^+)と2(-)、15(^+)と2(-)に5-ヨウ化デオキシウラシルを導入した4種類の重原子置換結晶、更に、2(-)にヨウ素を導入するとともにCys73をメチル水銀化した重原子置換結晶のX線強度データをシンクロトロン放射光を用いて収集した。結晶の外形や状態の記録には購入した顕微鏡写真撮影装置を用いた。各データの質を表すR(merge)は7.9%から10.7%であり、やや質の低いものであった。これは、448Aという極端に長い格子をもつことによる強度データ読取時の誤差、及び結晶の含水量が多く、測定中にX線によるダメージなどから生じる分子の格子中での乱れが原因であると考察された。これらのは重原子置換結晶としての有効性を表すR(iso)はヨウ素置換結晶で15.8%から22.9%、水銀化結晶で、22.4%から27.6%であった。これらはやや大き過ぎるようであり、同型性の破綻があると推察されたが、実際、差パターソン図による重原子位置の決定とMIR法による位相決定の段階で、現在の強度データでは構造決定は困難であることが分かった。今後、質の高い強度データの収集により、この困難を克服する予定である。 2 5'(^+)-CTCA CACGTG GGACTAG GAGT GTGCAC CCTGATC-5'(-) 15 2
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