1993 Fiscal Year Annual Research Report
ERMファミリーを介した細胞膜とアクムンフィラメントの結合メカニズム
Project/Area Number |
05680627
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
月田 早知子 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (00188517)
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Keywords | エズリン / ラディキシン / モエシン / ERM / 狂犬病ウイルス / アクチン / モノクローナル抗体 / 細胞膜 |
Research Abstract |
ERMのメンバーに直接結合する膜タンパク質の同定、特異抗体の作製、cDNAの単離をおこない成功した。 京都大学薬学部河合教授のグループとの共同研究で、アクチンとERMのメンバーが狂犬病ウイルスに濃縮されているという、興味深い結果が得られていた。 このことは、狂犬病ウイルスが細胞(BHK細胞)から発芽する際に、アクチン-ERMの系を利用していることを示していた。したがって、我々が同定しようとしているERM結合膜タンパク質もこのウイルスに濃縮されている筈であると考え、以下のような実験を行った。 (1)BHK細胞表面をビオチン化してから可溶化し、抗ERM抗体で免疫沈降した。このような方法で、ERMと直接結合する膜タンパク質を電気泳動上でビチオン化された分子量140kDのタンパク質として同定できた。 (2)BHK細胞が生きたままラットに注射し、表面抗原に対するモノクローナル抗体を多数作製し、その中から狂犬病ウイルスに反応する抗体を拾った。さらにその中から、(1)で同定された膜タンパク質を認識するモノクローナル抗体を同定することができた。 (3)得られたモノクローナル抗体と発現ライブラリーを用いて、抗原をコードするcDNAを単離することに成功した。その構造解析の結果、このERM結合蛋白質はCD44であることが分かった。
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[Publications] Tsukita,sa.: "ERM family members as molecular linkers between the cell surface glycoprotein CD44 and actin filaments." J.Cell Biol.in press. (1994)
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[Publications] Takeuchi,K.: "Perturbation of cell adhesion and microvilli formation by antisense oligonucleotides to ERM family members." J.Cell Biol.in press. (1994)
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[Publications] Furuse,M.: "Occludin:A novel integral membrane protein localizing at tight junctions." J.Cell Biol.123. 1777-1788 (1993)
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[Publications] Tsukita,S.: "Submembranous junctional plaque proteins include potential tumor suppressor molecules." J.Cell Biol.123. 1049-1053 (1993)
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[Publications] Hashimoto,T.: "Desmoyokin,a 680kDa keratinocyte plasma membraneassociated protein,is homologous to the protein ecoded by AHNAK." J.Cell Sci.105. 275-286 (1993)
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[Publications] Tsukita,S.: "The 220kD protein colocalizing with cadherins in nonepithelial cells is identical to ZO-1." J.Cell Biol.121. 491-502 (1993)