1993 Fiscal Year Annual Research Report
新しい免疫グロブリンスーパーファミリーに属する膜タンパク質の機能解析
Project/Area Number |
05680629
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
小池 智 財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 微生物研究部門, 研究員 (30195630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 淳賢 微生物, 研究員 (20250219)
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Keywords | ポリオウイルスレセプター / PVR / 免疫グロブリンスーパーファミリー / 細胞接着 / モノクローン抗体 |
Research Abstract |
新しい免疫グロブリンスーパーファミリーに属するポリオウイルスレセプター(PVR)の生理的な機能を明らかにするために今年度は特にPVRのマウスホモログ(mPVR)に焦点を絞り、1)mPVRリコンビナントタンパク質の大量発現、2)抗mPVRモノクローン抗体の作製、3)mPVR強制発現細胞株の樹立を行いこれら材料を用い、4)mPVRが細胞間の接着に関与しているか検討した。 1)mPVRとイムノグロブリンFc領域との融合タンパク質(mPVR-Ig)をバキュロウイルスの系を用い大量発現し、Protein A、FPLCで精製した。蚕300匹より約100mgのリコンビナントタンパク質が精製できた。 2)精製したmPVR-Igをラットあるいはハムスターに免疫し常法に従いモノクローン抗体を作製した。IgGクラスのモノクローン抗体を約20クローン確立した。 3)得られた抗mPVRモノクローン抗体を用い各種培養細胞株におけるmPVRの発現を調べたがその発現量は少なかった。そこでmPVRの機能を調べる目的でmPVRを大量に発現しているステーブルトランスフォーマントを作製した。マウスL細胞、HeLa細胞に膜貫通型のmPVRを発現させたクローンを選択した。 4)得られたmPVRステーブルトランスフォーマントはコントロールの親株に比べ顕著に細胞凝集活性が上昇しており、この細胞凝集は抗mPVRモノクローン抗体で阻害された。また、これら細胞上でmPVRは細胞間の接触部位にのみに局在しており、これらの事実よりmPVRが細胞間の接着タンパク質であることが示された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hitoshi Horie et al.: "Transgenic mice carrying the human poliovirus receptor:new animal model for study of poloivirus neurovirulence." J.Virol.68. 681-688 (1994)
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[Publications] Junken Aoki et al.: "Amino acid residues on human poliovirus receptor involved in interaction with poliovirus." J.Biol.Chem.in press.
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[Publications] Akio Nomoto et al.: "Tissue tropism and species specificity of poliovirus infection." Trends in Microbiology. 2. 47-51 (1994)
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[Publications] 小池 智: "ポリオウイルスレセプターの分子生物学的研究" ウイルス. 43. 245-257 (1993)
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[Publications] 青木淳賢 他: "Neural Cell Adhesion Molecule (NCAM)と接触阻害" 生体の科学. 44. 299-305 (1993)