1993 Fiscal Year Annual Research Report
血管内超音波トランスデューサによる形態と機能の同時計測
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05680749
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 克之 北海道大学, 工学部, 教授 (10088867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 英治 北海道大学, 工学部, 助手 (30240633)
清水 孝一 北海道大学, 工学部, 助教授 (30125322)
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Keywords | 超音波計測 / 血管内エコー法 / 血管弾性率 / 音速 / 相関計測 / 血流計 |
Research Abstract |
血管壁の構造を血管内から観測できる血管内超音波イメージング法は,冠動脈疾患や動脈硬化症の極めて有力な形態診断法として注目されている.本研究では,(1)血管壁の音速・音響インピーダンスなど,系統的知見に乏しいとされる血管壁の基本的音響特性の解明,(2)血管内イメージング法を用いて形態と同時に血管壁の硬さをも取得できる手法の開発,(3)新規なビーム直交型相関血流計の考案と試作,を行って,形態・硬さ・流れを同時計測できる新たな血管内超音波診断法の可能性を理論的・実験的に検証することを目的とする.本年度は,以下の成果を得た. 1.血管壁の基本的音響特性に関し,(1)血管壁の音響インタピーダンス(音速×密度),(2)血液の音響インピーダンス,(3)血液Ht値と壁エコー反射率の関係,を家兎摘出大動脈を対象に測定した.音速は温度37℃で1601±12m/sec,密度は1.072±0.0004であった.血管壁と血液の音響インピーダンスには1〜2%の相違しか認められず,Ht値35〜40%における反射率の実測値及び理論値は,ともに0.5〜1%と小さな値を示した.このことは,壁からのスペキュラーエコー成分が,壁性状やHtにより消失したり,あるいは数倍にも増加することを示唆するもので,血管壁を対象とした超音波計測に有用な新知見である. 2.血管内イメージング法を用いた血管弾性率の計測に関しては,血管内プローブ,送受信回路,血圧計,計算機から成る計測システムと,画像処理により血管内腔断面積を自動抽出し,その拍動性変化から弾性率を算出するアルゴリズムを完成した.さらに,本法によりイヌ大動脈の弾性率分布を計測して,申請者らがこれまでに開発した高精度な血管内トランスデューサ(動脈硬化度測定用,イメージング機能なし)の測定結果と比較したところ,両者はよく一致し,イメージング法による弾性率計測の可能性を実証できた.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 宿谷昌弘: "単一振動子を用いたビーム直交型超音波相関流速測定法の解析" 電子情報通信学会論文誌D-II. J76-D-II. 1305-1314 (1993)
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[Publications] 山本克之: "血管内エコー法による血管弾性の定量計測" 超音波医学. 20-SuppiII. 111-112 (1993)
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[Publications] K.Yamamoto: "An intravascular ultrasonic imaging technigue for measurement of elastic properties of the artery" Acoustical Imaging. 20. 433-440 (1993)
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[Publications] 岡本英治: "動脈硬化度の超音波計測法の開発とその評価" Innervision. 8. 71 (1993)