1993 Fiscal Year Annual Research Report
免疫センサ開発のための結晶性のよいオリゴチオフェン膜の原子レベルの表面改質
Project/Area Number |
05680753
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池田 研二 東京大学, 医学部(医), 助手 (70010030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 瞭 東京大学, 医学部(医), 助教授 (00009937)
斎藤 正男 東京大学, 医学部(医), 教授 (60010708)
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Keywords | オリゴチオフェン / 免疫センサ / 化学修飾 / 表面改質 / 有機薄膜 |
Research Abstract |
平成5年度は化学修飾オリゴチオフェン分子の合成を中心に行った。化学修飾オリゴチオフェンは、オリゴチオフェンアミンやオリゴチオフェンカルボン酸のことである。従来のオリゴチオフェンの主要なプロセスは、チオフェン環のカップリングである。それには、グリニャール反応が多く利用されている。しかし、グリニャール反応は非常に活性の高い反応であるのでアミノ基やカルボキシル基はこの反応に対して安定ではない。したがって、合成には次の二通りの方法が考えられる。一つは、チオフェン環をカップリングした後に官能基を導入する。一つは、官能基を保護した後にチオフェン環をカップリングし保護をはずす。本研究では、後者の方法でおこなった。グリニャール反応に安定な官能基の保護法は、アミノ基は、アザジシラシクロペンタン誘導体、カルボキシル基はオキサゾリン誘導体である。官能基保護法を従来のオリゴチオフェンの合成法に組み込んで行い、化学修飾オリゴチオフェン分子の合成にほぼ成功した。 当初の計画は、化学修飾オリゴチオフェン分子の合成、膜の作製、評価を行なう予定であった。しかし、合成が予定していたよりも多くの時間を費やしたために、膜の作製、評価を行なうことはできなかった。化学修飾オリゴチオフェン分子の合成は、対称構造の分子のみ合成することができたが、非対称構造の分子についても検討してみる予定である。
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[Publications] 六車仁志: "免疫センサのための配向固定化した抗体固定化膜の表面電位変化による抗原抗体反応の高感度検出の効果" 第32回日本ME学会大会論文集. 31. 349 (1993)
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[Publications] 六車仁志: "非特異吸着を考慮したISFET型免疫センサの動作解析" 第9回エル・エス・ティ学会大会. 32 (1993)
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[Publications] H.Muguruma: "Study of introduction methods of amino group to polymer surface by exposure to new reactive plasma" Proceedings of the 2nd Internatinal Conference on Reactive Plasmas and 11th Symposium on Plasma Processing. 491-494 (1994)