1993 Fiscal Year Annual Research Report
培養神経細胞系を用いた低出力レーザーによる疼痛除去機構に関する研究
Project/Area Number |
05680764
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
依田 賢太郎 東海大学, 開発工学部, 教授 (80240365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 和夫 東海大学, 開発工学部, 助教授 (10112781)
榊原 学 東海大学, 開発工学部, 教授 (10135379)
堀川 宗之 東海大学, 開発工学部, 教授 (40229232)
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Keywords | 脊髄後根神経節 / 神経細胞培養 / 神経成長因子 / ラミニン / 疼痛除去 / 低出力レーザー / 微細電極基板 / 痛み刺激 |
Research Abstract |
1)マウスの脊髄後根神経節からコラーゲナーゼ、トリプシン処理とパーコール密度勾配遠心法により分離精製した感覚神経細胞を微細電極基板上にて培養する技術および細胞体と神経線維がシリコングリースにより疎水的に分離された状態で微細培養基板上に培養されるコンパートメント培養法を確立した。これにより、細胞体と神経線維とを独立に刺激したり、電位測定を行ったりすることが可能となった。 2)培養神経細胞より神経繊維をできるかぎり長く成長させる条件として、実験動物の週令、神経成長因子、細胞接着因子などを検討し、8週令までの動物の使用やラミニン、NGFなどの使用により比較的好結果が得られている。 3)低出力レーザーを微小スポットに集光して局所に照射することのできる実験系を検討し、微細な神経線維に照射するためのレンズ集光法による光学系を確立するとともに、40〜200mWの出力を有するレーザー発振器から連続的およびパルス的にレーザー光を照射することが可能となった。 4)神経線維の刺激として電気刺激に加えて化学物質刺激法について検討した結果、ブラジキニン、カプサイシンなどの刺激が有効であるが、培養細胞ロット間での充分な再現性を得るために引き続き検討が必要である。 5)上記の検討結果を踏まえて、神経末端にのみ痛み刺激をあたえながら細胞体の活動電位を測定する実験系を確立した。この系を用いてレーザー照射による疼痛除去についての細胞レベルでの検討を継続中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kentaro Yoda: "Time Course of Glutamine in Culture Medium During High Density Culture of Mouse C127 Transformants" Enzyme Engineering. 12,(in press). (1994)
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[Publications] Manabu Sakakibara: "Reconstruction of Ionic Currents in a Molluscan Photoreceptor" Biophysical Journal. 65. 519-529 (1993)
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[Publications] Kazuo Suzuki: "Cyclic AMP-dependent Phophorylation Activates Cation Non-selective Channels and K^+ channels" Jan.J.Physiol.43. S64 (1993)
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[Publications] 依田賢太郎: "バイオセンサによる生体試料中の尿素の定量" 東海大学紀要開発工学部. 3,(印刷中). (1993)
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[Publications] 鈴木和夫: "Ca^<2+>依存性K^+チャネル-その分布、機能及び制御" 東海大学紀要開発工学部. 2. 219-229 (1992)