• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1993 Fiscal Year Annual Research Report

作用素からなる環の研究

Research Project

Project/Area Number 05740116
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

荻 秀和  福岡大学, 理学部, 助手 (30248471)

Keywords非有界作用素環 / Bose粒子 / generalized vector / weight
Research Abstract

Hilbert空間上の作用素から生成される環である非有界作用素環の数学的構造とその量子物理への応用について研究しました。非有界作用素環は数学的な対象(作用素論、リー環の表現、CCR環、量子群など)において現れるだけでなく、物理的な対象(場の量子論、量子統計力学など)においても現れます。このように非有界作用素環には数学、物理両方の側面があるわけですが、私はこれらの間の関係がどうなっているのかということを常に念頭において研究しました。
この一年間非有界作用素環を研究してきて、どのような結果を得たのかについて述べます。
まず、非有界作用素環として、正準交換関係を満たしている物によって生成される*-環であるCCR環上のBogoliubov同型群に関するground stateについて考えました。量子力学系が最も安定している状態である基底状態という物理的意味をもつground stateは、作用素環論における重要な概念の一つです。この論文では、CCR環上のstateに対してL-連続という連続性を定義して、この連続性のもとでの、Bogoliubov同型群に関するground stateの存在、一意性そして非一意性についての結果を得ました。この結果をまとめた論文を投稿中です。
次に行った研究は、相互作用をしているFermi粒子系(BCS Bobolubov model)とBose粒子系についてです。これらの系から作られる非有界作用素環において、stateの拡張であるweightの概念とHilbert空間のvectorの拡張であるgeneralized vectorの概念を導入して、weightのregularityとsingularityについて調べ、そしてどのようなときにweightがKMS conditionを満たすのかについて調べた。この結果をまとめた論文を作成中です。

URL: 

Published: 1995-05-17   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi