1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05740128
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
塩田 隆比呂 京都大学, 理学部, 助教授 (20243008)
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Keywords | Gabor filter / Wavelet / anisotropic diffusion / Computer vision |
Research Abstract |
Waveletは画像データの表現、画像圧縮への応用で注目を集めているが、その基本的な視点はcomputer vi-sionで自然に現れるscale space、Gabor filter等の概念と密接に関連する。computer visionの場合waveletを用いた画像情報そのものの再現よりもwaveletへの分解に伴う付随的な情報をedge,corner,textureなどの分析やanisotropic diffusion algorithmに直接利用する可能性の方が重要であり、また画像圧縮を応用してPyramid algorithmなどで用いられるlinear scale spaceの枠組の一般化を考える場合も切り捨てられるべき情報の性質は人間の視覚を対象とした一般の画像圧縮と(人間の視覚をmodelにしているとはいえ)特殊化したalgorithmのために作られたlinear scale spaceとでは異なる。このような観点から、本研究ではまずcom-puter visionへの応用に適したwaveletの系を見出すことを目標とし(数値解析の視点からの研究はその次の段階に来るべきものである)、まず純粋に数学的な観点からDaubechiesのwaveletの理論を参考に、Mum-fordとTai Sing Leeがtextureの解析に用いたGabor filterの系(L^2基底ではない)のL^2的な性質を調べてその基底との“近さ"などを評価した。 またこれとは別の観点から既存の画像圧縮法によって生じる誤差を許容されるべき誤差と見なし、それが本質的に不安定な発展方程式を用いるnonlinear diffusion algorithmに及ぼす影響を実験的に調べてalgorithmの改良を試みた。
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