1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05750003
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鳥山 欽哉 東北大学, 農学部, 助教授 (20183882)
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Keywords | 遺伝子導入 / 葯 / 脂肪酸組成 / 耐冷性 / トランスジェニック植物 |
Research Abstract |
1.組変えDNAの構築について 葯の脂肪酸組成を改良するため、イネから葯のタペ-ト細胞で特異的に発現誘導するプロモーターをクローニングした。このプロモーターは、タバコでも同様に発現誘導することを確認した。これにシロイヌナズナ由来のグリセロール-3-りん酸アシル基転移酵素のcDNA、あるいは、ホウレンソウ由来のステアロイル-ACP不飽和化酵素のcDNAを連結した。いずれの酵素も脂肪酸の不飽和化に関与しており、不飽和脂肪酸を増加させると耐冷性が強化できると期待される。 遺伝子導入について タバコに組換えDNAの遺伝子導入を行い、トランスジェニック植物を作製した。イネにも遺伝子導入を試みたがトランスジェニック植物は得られなかった。 耐冷性の検定 グリセロール-3-りん酸アシル基転移酵素を導入したトランスジェニックタバコを用いて、蕾の形成時期(花粉の発育初期)に低温処理(4℃、2週間)を行い、開花時に花粉稔性を調査することにより、葯の耐冷性を評価した。その結果、遺伝子を導入していない対照区のタバコは、花粉の発育初期(四分子期)に特に耐冷性が弱いことがわかった。トランスジェニッタタバコも同様な傾向を示したが、二個体において対照区よりも花粉稔性が高く耐冷性が強化された可能性を示した。今後、後代を用いてさらに耐冷性の検討を行う必要がある。
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Research Products
(2 results)