1993 Fiscal Year Annual Research Report
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05750150
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
加藤 純一 理化学研究所, 光工学研究室, 研究員 (70177450)
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Keywords | 光駆動素子 / マイクロアクチュエータ / 液晶 / 光異性化 / 半導体レーザー |
Research Abstract |
本研究では,光の様々な性質を用いて非接触で駆動するマイクロアクチュエータの開発とその計測・制御法を確立することを目的とし,基礎的な研究を行った。光駆動アクチュエータの動作原理としては,光熱変換による膨張収縮,波長依存の光異性化に伴うフォトメカニカル効果を持つ材料の利用,光誘起静電力や光の放射圧の利用などが考えられるが,本研究では特に光応答性の液晶材料のメカニカルな効果,および半導体レーザー光の放射圧応用を中心に研究を行った。まず,色素をドープした液晶の光に対する配向変化の力学的な効果に注目し,プレート状の色素ドープ液晶セルを試作し光照射部における光異性化に伴った分子の再配向の応答状態について調べた。照射部において大きな液晶分子の流動状態の変化を引き起こせることを確認した。実際に内部反射光による干渉法により照射部におけるギャップの変化も観測したが,現段階では明らかな変形効果を認めることはできなかった。現在,微小なキャピラリ中に同材料を注入し,上記の変化による顕微的な変形を引き起こすことを試みている。また,半導体レーザーのキャビティ照射端における高い放射圧の効果,および高抵抗・低粘性の液中における微小粒子の捕捉・または駆動の可能性について実験による検討を行った。結果として,単一ビームによる微小物体の捕捉は困難であるが,反発的な駆動は可能であることが確認されたが,レーザーそのものの発する熱的な効果による液体による対流の影響が大きな問題となることがわかった。
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