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1993 Fiscal Year Annual Research Report

回転流体中の非線形波動と渦崩壊現象に関する基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 05750178
Research InstitutionNational Institute for Environmental Studies

Principal Investigator

花崎 秀史  国立環境研究所, 大気圏環境部, 研究員 (60189579)

Keywords旋回流 / KdV方程式 / Vortex breakdown / 非線形波動
Research Abstract

回転(旋回)流体が円管壁の起状(管径の変化)あるいは円管の中心軸上に置かれた物体に当たると,慣性波が下流側に立つが,同時に,上流側に伝播する一定周期,振幅,波長の孤立波(ソリトン)が生じる。この波の振幅が弱非線形理論で記述できる程度に小さい場合については,昨年までの研究(Navier-Stokes方程式の解)から,現象が,起伏あるいは物体の効果を外力項に取り込んだKdV型の方程式で記述されることがわかっている。本年度は,慣性波の振幅が十分大きくなった場合に生じる可能性があると考えられるVortex breakdown(渦崩壊現象)の発生のメカニズムを,非線形波動の増幅と砕波という観点から調べた。その結果,旋回が剛体回転(旋回の角速度が中心軸からの距離によらない場合)場合には,波の時間発展は,Grimshaw-Yi方程式(積分方程式)により,砕波(Vortex breakdown)がおこるまで,定量的にかなりよく記述されることがわかった。これは,この方程式が'有限振幅'の波を記述できることによる。一方,実験で最も普通に見られる代表的旋回流速であるBurgers渦の場合には,意外なことに,波の振幅がbreakdownが生じるほど大きい場合でも,KdV型の方程式でかなりよく記述できる。これは,波のモードの固有関数が中心軸付近で非常に大きな値を取るため,中心軸付近で逆流が生じやすくなり,KdVの振幅が小さくとも,流速に与える波の摂動が大きいことによる。以上のことから,渦崩壊現象は,非線形慣性波動の砕波と言う,基本的メカニズムによって引き起こされることが明かになった。

URL: 

Published: 1995-05-17   Modified: 2016-04-21  

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