1993 Fiscal Year Annual Research Report
アナログ-フーリエ変換を応用したレーザスペックル干渉計による実時間振動測定
Project/Area Number |
05750212
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩附 信行 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (70193753)
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Keywords | レーザ / レーザ干渉計 / 干渉縞 / フーリェ変換 / アナログ電子回路 / 位相検出 / 変位測定 / 面内振動 |
Research Abstract |
面内振動を非接触かつ実時間で計測するために,2開口法レーザスペックル干渉計と,その干渉縞の光強度信号をアナログ電子回路により実時間でフーリェ変換して干渉縞の位相変化を求めるアナログフーリエ変換回路を組み合わせた新しい実時間面内振動測定機を試作し,その測定範囲および測定精度について理論的ならびに実験的な検討を加えた.得られた主な結果を以下に示す. 1.アナログフーリエ変換の提案: 2開口法レーザスペックル干渉計の干渉縞の周波数分析をアナログ電子回路により行うアナログフーリエ変換を提案した.この手法により,光学系に依存する干渉縞の空間周波数成分のみの位相を得ることができ,被測定体の面内変位を実時間で計測できることを示した. 2.アナログフーリエ変換回路の試作: 提案したアナログフーリエ変換手法に基づいて,クロックパルス発生器,正弦波・余弦波発生器,乗算器,積分器,逆正接関数発生器よりなるアナログフーリエ変換回路を試作した. 3.アナログフーリエ変換回路の特性解析: 試作した回路の位相出力特性を理論的ならびに実験的に検討した.その結果,縞周波数に依存する非線形感度や飽和特性を明らかにするとともに,高精度測定のために必要な縞周波数を求めた.また低周波や高周波の雑音が混入した信号に対しても正確に位相検出ができることを確認した. 4.変位の測定実験: 鋼製ブロックを積層圧電素子で駆動し,その静的変位ならびに振動変位を,試作した測定機により測定した.その結果,静的変位測定では,測定可能範囲15mumで測定誤差±0.5mumを達成した.また振動測定では,最高サンプリング周波数470Hzにおいて測定誤差±0.6mumを達成し,本研究の目的とする実時間での面内振動測定が可能であることを確認した.
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Research Products
(1 results)