1993 Fiscal Year Annual Research Report
電子サイクロトロン共鳴プラズマを用いた強誘電体薄膜の作製と評価
Project/Area Number |
05750296
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Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
眞岩 宏司 湘南工科大学, 工学部, 助手 (50229283)
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Keywords | 電子サイクロトロン共鳴 / ECR / 強誘電体薄膜 |
Research Abstract |
電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマ発生装置に、スパッタリング用のターゲットホルダーを取り付け、さらに専用のチャンバーを設計、作製することにより、電子サイクロトロン共鳴プラズマスパッタリング装置を完成させた。電離真空計を取り付け、到達真空度が、10^<-5>pa台であることを確認した。現在、Tiの金属をターゲットホルダーに取り付け、反応性スパッタリングを行って各種の基板上にTiO_2薄膜を作製することにより、適切な作製条件を探索している。TiO_2はPb(Zr,Ti)O_3の構成要素であり、この結果はPb(Zr,Ti)O_3(PZT)薄膜の作製に重要な知見を与えると考えられる。 分光器を用いてプラズマ発光スペクトルを測定し、成膜中のTi元素の励起状態、酸素のイオン化状態について解析を行った。高周波スパッタリング装置でのSrTiO_3薄膜作製時の測定により、この方法が薄膜作製のリアルタイム制御に非常に有用であるという結論を得た。今後、この測定結果と比較することで電子サイクロトイロン共鳴プラズマを用いた際の基板温度の低温化に及ぼす因子を検討していく。 これまで報告例の少ない強誘電体(Pb,La)TiO_3薄膜の分極反転に伴う強誘電特性のの経時変化について測定を行い、メモリーデバイスに応用するための信頼性を検討した。ここで、薄膜中の鉛含有量が強誘電特性、特に疲労特性に大きな影響を与えることを明らかにした。この結果は、薄膜中の欠陥が強誘電性、特に分極反転疲労特性と強い相関をもつことを示すものであり、今後の研究の進行にあたり、高品質な薄膜を作製するための指針となるものである。
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Research Products
(1 results)