• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1993 Fiscal Year Annual Research Report

消毒処理における病原性細菌の毒力消失・回復機構の解明

Research Project

Project/Area Number 05750527
Research InstitutionAzabu University

Principal Investigator

土佐 光司  麻布大学, 環境保健学部, 助手 (00237083)

Keywords損傷菌 / 毒素原生大腸菌 / クロラミン / 消毒
Research Abstract

供試菌株は耐熱性エンテロトキシンを産生する毒素原性大腸菌(血清型0168)を用いた。供試菌液にクロラミン溶液を注入し,経時的に菌液を採取した。採取した菌液はTSA培地及び0.1%デソキシコール酸ナトリウム添加TSA培地(以下,TSA-D培地と表記)に塗抹し,36℃で48時間培養後,集落数を計数した。
Ct値と生残率の関係はほぼChickの法則に従っていた。TSA培地を用いた場合の不活化速度よりもTSA-D培地を用いた場合の不活化速度のほうがわずかに大きかった。選択培地を用いて消毒プロセスを評価すると,不活化速度を大きく見積る可能性がある。
クロラミン濃度が0.06mgCl_2/lの場合,損傷率は当初は減少した。これはクロラミンと接触前からの損傷菌(初期損傷菌)の不活化速度が非常に大きいためと考えられる。すなわち,クロラミンとの接触による損傷菌の生成が,初期損傷菌の減少に追いつかないため,このような現象が生じたものであろう。損傷率は,その後,緩やかに増加した。クロラミン濃度が0.12及び0.19mgCl_2/lの場合は,損傷率は接触開始時は明白な増加を示さず,その後,わずかに増加する傾向を見せた。クロラミン濃度が0.38及び0.54mgCl_2/lの場合は,接触開始時から損傷率は増加し,その後,ほぼ一定の値となった。初期損傷率は0〜17%の範囲であった。
実験終了後,TSA培地上のコロニーについてPCRによりST遺伝子保有の有無を確認したところ,何れも陽性であった。従って,損傷菌も毒素の産生能を保有しており,決して見過ごせないことが示された。

URL: 

Published: 1995-05-17   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi