1993 Fiscal Year Annual Research Report
低融点合金融体の表面張力の計算に対する熱力学データベースの応用に関する研究
Project/Area Number |
05750658
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 敏宏 大阪大学, 工学部, 助手 (10179773)
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Keywords | 熱力学データベース / 表面張力 / 熱力学 / 低融点合金融体 |
Research Abstract |
これまでに、様々な材料熱力学データベースが構築されてきた。それらの材料熱力学データベースとその応用計算ソフトウエアは、主として多成分系状態図の計算や、化学反応・複雑な相平衡の計算に用いられている。ここで、従来の熱力学データベースを熱力学量や状態図の計算以外に、多成分系融体の表面張力・モル体積・粘度などの物性値の予測・推算にも利用することができれば、従来の熱学データベースの利用価値をさらに高めることができるだけでなく、融体物性の理解のためにもきわめて有意義であると思われる。そこで本研究では、熱力学データベースを利用した合金融体および混合溶融塩の表面張力・モル体積・粘度の推算・予測に焦点を絞り、計算モデルの選択・導出ならびにその妥当性の検討を行うとともに、それらのモデルによる計算システムを従来構築されている熱力学データベースに組み込むことによって、新たな多機能熱力学データバンクシステムを構築するための基礎的検討を行った。特に本研究本研究では次の4項目について作業を進めた。 1)熱力学データベース整備のための合金融体の成分活量の測定 2)合金融体ならびに混合溶融塩の表面張力・粘度の推算・予測モデルの選択・改良とその妥当性の検討 3)上記融体の物性値の推算・予測モデルと熱力学データベースの連結 4)多成分系鉄合金、高機能はんだ材用低融点合金および混合塩の状態図ならびに上記融体物性値の推算のための新熱力学データバンクシステムの構築 現在のところ本科学研究費補助金により購入した高機能パーソナルコンピュータを用いて従来の状態図計算用熱力学データベースから溶融鉄合金、低融点合金融体、混合溶融塩の表面張力を計算できるシステムを構築した。また、一部の溶融合金に対しては粘度の推算も可能である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 田中敏宏 飯田孝道: "材料物理化学の分野におけるデータベース利用の現状と問題点" 日本金属学会会報. 32. 535-542 (1993)
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[Publications] T.Tanaka T.Iida: "Application of thermodynamic database to the calculation of surface tension for iron pase liquld alloys" steel rerearch. 65. 21-28 (1994)