1993 Fiscal Year Annual Research Report
ミセル動電クロマトグラフィーの光学分割への応用研究
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05750729
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Technology |
Principal Investigator |
大塚 浩二 大阪府立工業高等専門学校, 工業化学科, 助教授 (70183762)
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Keywords | ミセル動電クロマトグラフィー / MEKC / キャピラリー電気泳動 / 光学分割 / キラル / 界面活性剤 |
Research Abstract |
ミセル動電クロマトグラフィー(Micellar Electrokinetic Chromatography;MEKC)は、キャピラリー電気泳動の手法と界面活性剤ミセルによる可溶化現象とを組合せた高分離能分析法である。本研究では、キラルな海面活性剤を用きるMEKCにおいて、より効率の高い光学分割を達成するための条件および適用試料範囲の拡大について検討した。試料には主にフェニルチオヒダントイン-DL-アミノ酸(PTH-DL-AA)を、またミセル溶液への添加剤として硫酸ドデシルナトリウム(SDS)、尿素、有機溶媒を使用した。 1.これまでの研究で、キラルな陰イオン性界面活性剤であるN-ドデカノイル-L-バリンナトリウムや数種の薬物成分の光学分割が可能であることが明らかにされている。本研究では、これらと類似した界面活性剤であるN-ドデカノイル-L-セリン(DSer)、N-ドデカノイル-L-アスパラギン酸(DAsp)、およびN-テトラデカノイル-L-グルタミン酸ナトリウム(STGlu)を用いて、新たな応用の可能性を検討した。 2.これらの界面活性剤は中性の水系溶媒に対する溶解度が低く充分なミセル生成が起こらないため、塩基性プロパノール(IPA)を添加した系が最も良好な結果を与えることが分かった。 3.DSer系では、75mM DSer/75mM SDS/1M尿素(pH11.0)-20%メタノールを用いた場合に最も良好な結果が得られた。選択性については、SDVal、SDGluの場合とほぼ同等であった。しかし、同系で、メタノールの代わりにIPAを使用した系では、これまでいずれの系においても分割不可能であったPTH-DL-Thrが良好に分割された。 DAspおよびSTGluについては満足すべき結果は得られていないが、条件の最適化により利用可能であると考えられる。
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