1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05750789
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
栗原 清二 熊本大学, 工学部, 講師 (50225265)
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Keywords | シアノビフェニル / ビピリジン / 高分子液晶 / ネマチック相 / 光機能 / 電子機能 |
Research Abstract |
液晶性を発現する高分子として主鎖形高分子液晶、側鎖型高分子液晶に大きく2つに分類できる。種々の機能性基を導入するには側鎖型高分子液晶が容易であり、本研究では、液晶性を発現するメソゲンとしてシアノビフェニル基を用い、側鎖とメソゲン基の間のスペーサーとしてヘキサメチレンから成るアクリレート系側鎖型高分子液晶に、光および電子機能性基としてビピリジン基を有するモノマーを共重合させた。ビピリンジン基を有するコモノマーはp-クロロメチルスチレンにN-プロピルビピリジニウムブロミドを反応することで合成した。シアノビフェニルを側鎖に有するホモポリマーは液晶相としてスメクチック相、ネマチック相を示した。このホモポリマーにビピリジン化合物を単にドープした時にはわずか1mol%のドープ量においても相分離が起こり、均一な液晶状態を得ることができなかった。ビピリジンコモノマーをシアノビフェニルコモノマーと共重合したところ、シアノビフェニルのホモポリマーで観察されたスメクチック相が消失し、液晶相としてネマチック相のみが発現した。この高分子液晶のネマチック相から等方相への相転移温度は分子量、ビピリジン基の共重合量などに大きく依存することが明らかとなった。
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