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1994 Fiscal Year Annual Research Report

ジエンポリマー/脂肪酸及び脂肪酸エルテルブレンドの結晶性

Research Project

Project/Area Number 05750796
Research InstitutionTokyo University of Agriculture and Technology

Principal Investigator

河原 成元  東京農工大学, 工学部, 助手 (00242248)

Keywordscis-1,4ポリイソプレン / 脂肪酸 / 混合物 / 混和性 / 結晶化挙動 / 可塑化効果 / 示差走査熱量測定 / ディラトメトリー
Research Abstract

天然ゴムの力学的性質や材料物性が合成ゴムよりも優れている要因の一つとして天然ゴムが他のゴムよりも低温結晶化しやすいことに着眼し、非ゴム成分として含まれている脂肪酸及び脂肪酸エステルがcis-1,4ポリイソプレンの結晶性にどのような影響を及ぼしているのかをDSC及びディラトメトリーで検討した。天然ゴムのモデルとして合成シスポリイソプレンを用い、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エライジン酸、オレイン酸、リノール酸、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、リノール酸メチルを添加してそれぞれ混和性を調べた。リノール酸、オレイン酸メチル、リノール酸メチルはシスポリイソプレンのガラス転移温度(T_g)を下げて可塑化効果を示したが、他の飽和及び不飽和脂肪酸との混合系ではT_gには変化がなくゴムマトリックス中に脂肪酸の島相が分散した相分離構造が示唆された。この相溶系と相分離系の中からリノール酸メチルとステアリン酸をそれぞれ合成シスポリイソプレンに混ぜて-25℃で結晶化したところ、相溶系であるリノール酸メチルとの混合物では少量のリノール酸メチルの添加で結晶化は遅くなったが添加量を増やすことにより結晶化が速くなることを見いだした。一方、相分離系のステアリン酸との混合物では少量の添加でシスポリイソプレンの結晶化速度は大きくなり、ステアリン酸含有率が増えるのにともない順次大きくなった。ガラス転移点と融点の測定から、前者は結晶化に不利な表面自由エネルギーと可塑化による分子運動性の増大の兼ね合により、後者は結晶化に有利な表面自由エネルギーにより結晶化速度が変化するものと推察した。天然ゴムにはリノール酸とステアリン酸、及びこれらのエステルが混合物として最も多く含まれており、本研究によってシスポリイソプレンの結晶化に対する混在している脂肪酸のそれぞれの役割を明かにした。今後、新たに見いだされた天然ゴムに結合している脂肪酸の役割を検討する。

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Published: 1995-05-17   Modified: 2016-04-21  

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