1993 Fiscal Year Annual Research Report
様式の異なる運動(動的及び静的)負荷に対する発汗応答
Project/Area Number |
05770052
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Research Institution | Aichi Mizuho College |
Principal Investigator |
大西 範和 愛知みずほ大学, 人間科学部, 講師 (20176952)
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Keywords | 発汗調節 / 体温調節 / 運動 / 温熱性発汗 / 精神性発汗 |
Research Abstract |
本課題では、健康な成人男子を対象に、運動様式の違い(動的運動及び静的運動)が発汗反応に及ぼす影響について、代謝量、心拍数や皮膚血管反応との関連に置いて調べることを目的とした。被検者30分以上の座位安静状態を保った後、体温が定常で軽度の発汗状態のもとで、-側下肢の膝関節伸展運動を40回-分のテンポで3分間続ける動的運動、及び3分間にわたって-側下肢の等尺性膝関節伸展運動を続ける静的運動を2、3、4及び5kgの負荷強度で行った。運動中及びその前後で両側前腕及び手掌の発汗量、鼓膜温、皮膚温、指尖血流量、心拍数及び代謝量を連続測定し、その相互関係について解析を行った。実験は、被験者毎に運動の種類及び強度について解析に必要なデータ数がえられるよう実験を繰り返し、併せて再現性の検討も行った。その結果、ほとんど場合で、いずれの様式でも前腕及び手掌の発汗量、心拍数及び代謝量は運動にともなって増加した。指尖血流量は、運動開始とともに一過性に減少した。鼓膜温は、実験中若干のふらつきを見せたが、運動の開始及び終了に際しての特定の変動ではなかった。運動中の代謝量は、運動負荷強度の増加にともなって増加した。前腕及び手掌の発汗量と心拍数についても、負荷強度の増加にともなって増加する傾向にあったが、代謝量増加度あたりで、前腕発汗量を比較すると、静的運動において動的運動よりも増加度が大きかった。同様の傾向は、ばらつきは大きいものの手掌の発汗反応においても認められ、様式の違いによる発汗反応の差には、様式の異なる運動の実施に際しての、運動遂行に対する努力や環境及び精神性の影響が強いものと考えられた。
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