1993 Fiscal Year Annual Research Report
羊水特異的なタンパクを認識する単クローン抗体作製の試み
Project/Area Number |
05770292
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 康博 東北大学, 医学部, 講師 (90202481)
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Keywords | Amniotic fluid / ABO blood group / Monoclonal antibody |
Research Abstract |
羊水中のタンパクの性状について検討し、羊水特異的にタンパク、特にABO式血液型物質担荷タンパクに対する単クローン抗体の作製を試みた。 臨床診断のため妊娠第16週の妊婦より得た羊水中のタンパクをSDS-PAGEにより分離し、免疫ブロッティングによりABO式血液型活性の有無について検討したところ、170KDaおよび200KDa以上の分画に活性を認めた。血清・唾液・精液・膣液等ではこれらの分子量領域には型活性がみられなかったので、この分画を羊水特異的なABO式血液型物質担荷タンパクを含む分画と考えた。O型羊水からゲル濾過によってこの分画を分離し、抗原としてBALB/c系マウスを免疫し、細胞融合・クローニングを行った。1回の免疫の抗原量は10μgで、週1回・3回腹膣内に投与し、細胞融合3日前にブ-スター投与を行った。アッセイはA型羊水を固相化したELISAによった。クローニングにより抗体生産細胞株を2株分離し、それぞれ産生された抗体の特異性について検討したところ、このうち1株が羊水と特異的に反応する抗体を産生していることが確認された。この抗体はIgG1抗体で全羊水と反応し、血清・精液その他の体液とは反応しないが、羊水中のどのタンパクに対し反応するか等の詳細な検討は完了していない。今後、抗体を精製し、その認識するエピトープについて検討するとともに、微量試料における羊水の証明および血液型検出等への法医学的応用を試みたい。
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