1993 Fiscal Year Annual Research Report
抗癌剤耐性肺癌細胞株とLAK細胞間の接着認識経路の解析
Project/Area Number |
05770410
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
吉村 明修 日本医科大学, 医学部, 助手 (00230805)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 昌彦 日本医科大学, 医学部, 助教授 (50142534)
|
Keywords | cisplatin耐性肺小細胞癌株 / alpha_2beta_1integrin / laminine / type IV collagen |
Research Abstract |
1.抗癌剤耐性肺癌細胞の細胞接着分子を検討するために、cisplatin耐性肺小細胞癌株(H-69/CDDP)のECM蛋白への接着能を親株(H-69)と比較検討した。H-69/CDDPは、H-69に比較して、laminine、type IV collagenに強く接着した。fibronectinに対しては両株ともほとんど接着しなかった。これら2株の接着に関与するintcgrinを同定するために、glycoprotein levelおよびmRNA levelでのintegrinの発現を検討し、inhbition assayによりこれらintegrinの機能を調べた。抗beta_1および、抗alphasubunits抗体を用いたimmunoprecipitation/SDS-PAGE analysisおよびimmunocytochemistryの結果、H-69細胞にはalpha_3beta_1integrinが、H-69/CDDP細胞にはalpha_2beta_1integrinが発現し、alpha_1beta_1、alpha_6beta_1integrinは2株ともに発現されていないことが示された。さらに、これらのprotein levelと一致して、beta_1およびalpha_2のmRNAがH-69/CDDP細胞に認められた。また、inhibition assayにより、H-69/CDDP細胞のlaminin,type IV collagenへの接着にalpha_2beta_1integrinが機能していることが示された。H-69/CDDP細胞に発現されたalpha_2beta_1integrinはlaminin,type IV collagenに対する接着を増強させることによって、転移を促進させる可能性が示唆された。 2.肺小細胞癌株(H-69,N231)を用い、新抗癌剤Taxotereに対する耐性株を樹立している。
|