1993 Fiscal Year Annual Research Report
毛成長におけるneuropeptideの役割についての基礎的研究
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05770632
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
加藤 則人 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (30244578)
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Keywords | 毛成長 / neuropeptide / Calcitonine gene-related peptide / Substance P / 前眼房内移植 / 器官培養 |
Research Abstract |
本研究では、胎児ラットの須毛部皮膚をラットの前眼房に移植し器官培養を行った。移植した胎児皮膚は前眼房との血行を開通し、生着率は、100%であった。また、胎児皮膚内に前眼房からの神経腺維の分布が観察されたが、その分布パターンは、Calcitonine gene-related peptide(CGRP)、Substance P(SP)とも毛包周囲、微小血管周囲に密であった。 CGRP、SPの毛成長に及ぼす影響を検討するために、前眼房内にCGRPまたはSPを一日一回10日間3.8×10^<-6>gから3.8×10^<-10>g注入したグループと非処置対照グループにおいて以下の実験、観察を行った。 1)生着した皮膚組織の毛成長をBarmanのtrichogramにて測定した。CGRPまたはSPによる処置グループと対照グループの間に統計学的に有意な差は認められなかったが、CGRP3.8×10^<-6>g注入グループでは、SP処置グループ、対照グループに比較して毛成長を促進する傾向がみられた。 2)移植胎児皮膚の毛包構成細胞の増殖能を解析するために、抗bromodeoxyuridine(BrdUrd)抗体を用いて免疫組織化学的に検討した。処置グループ、非処置グループともBrdUrd陽性細胞は毛乳頭に限局して観察されたが、CGRP3.8×10^<-6>gと3.8×10^<-7>g注入グループではBrdUrd陽性細胞はより高頻度に観察された。また、処置グループ、非処置グループ間に毛包構成細胞の形態学的差違は認められなかった。15EA05:<結語>前眼房内移植法を用いた胎児ラットの皮膚器官培養において、比較的高濃度のCGRPを眼房内に加えたグループで毛成長の促進と、毛乳頭細胞の増殖能の増加が認められた。
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