1993 Fiscal Year Annual Research Report
伸縮状態下で培養した腱及び腱鞘由来細胞の腱治癒モデルとしての応用
Project/Area Number |
05770904
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
上野 輝夫 金沢医科大学, 医学部, 助手 (80223486)
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Keywords | 腱 / 培養 / 機械的張力 |
Research Abstract |
1.生後60日の白色レグホン鶏よりsynovial membraneを含めて第3趾深趾屈筋腱を採取した。この腱をsynovial membraneと腱に分け,それぞれを1mm角に細切し10%FCS加DME培地で初代培養した。 1)synovial membraneからはepithelial like cellが増殖しており,トリプシン処理後10%FCS加DME培地で継代培養をおこなうことができた。 2)腱からは大型のfibroblast like cellと小型のfibroblast like cellが増殖しているが,小型のfibroblast like cell優位であった。この二種類のfibroblast like cellを分離するために,腱を腱組織とepitenonまたはepitenonの疎性結合組織に分離して,それぞれを初代培養した。腱組織からは小型のfibroblast like cellが増殖し,トリプシン処理後10%FCS加DME培地で継代培養をおこなうことができた。 2.継代培養できたepithelial like cellと小型のfibroblast like cellをFlexcell社製Flexercell培養プレート で伸縮状態下に培養した。 1)伸縮製培養プレートに1×10^4,2×10^4,5×10^4個ずつ入れ培養し,至適培養細胞数を決定した。 2)伸縮刺激の至適条件を決定するために,伸縮率,伸展時間を検討した。25秒伸展5分弛緩,5秒伸展5秒弛緩で伸縮刺激を加えた。また,アスコルビン酸投与群と非投与群を作製し,細胞の増殖,コラーゲン産生量を検討する。25秒伸展5分弛緩群で小型のfibroblast like cellは張力方向に並行に配列する傾向が見られた。 3.三種類の細胞の継代培養系を作製し,伸縮刺激を加えた群と加えない群での細胞の配列,コラーゲン産生能,細胞骨格を組織学的,免疫組織学的,電子顕微鏡学的に検討する予定である。
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