1994 Fiscal Year Annual Research Report
グルコース,アミノ酸および抗癌剤の脳血管関門透過性に及ぼす放射線照射の影響
Project/Area Number |
05771014
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
高田 義章 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00216665)
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Keywords | 血液脳関門 / 放射線療法 / 化学療法 / グルコース / アミノ酸 / 局所脳血流 |
Research Abstract |
ラットの全脳への放射線照射が、グルコース及びアミノ酸の輸送動態に及ぼす影響、局所脳血流量(潅流量)、局所脳血液量の変化を以下の方法(Takasatoらのin situ brain perfusion technique)により定量的に調べた。 Sprague-Dawley ratを照射群とコントロール群の2群に分け、照射群には10GyのX線全脳照射を行い、照射24時間後、ペントバルビタール腹腔麻酔下に右外頚動脈にカニュレーションを行い、右総頚動脈を結紮した直後radioactive tracersを含む重炭酸緩衝生食で脳を30秒潅流し、断頭した後、右脳の7箇所(大脳皮質3箇所、白質、海馬、尾状核、視床)から組織を採取しradioactivityを測定した。局所脳潅流量、plasma volumeのtracerにはそれぞれ^3H-diazepam、^<14>C-sucroseを用い、グルコースおよびアミノ酸のtracerにはそれぞれ^<14>CでラベルしたD-glucoseとL-leucineを用い、それぞれの脳毛細血管permeability surface area product(PA)を計算した。 コントロール群に比し照射群は局所脳潅流量が大脳皮質において約40%、海馬、基底核部において約30%の増加がみられ、plasma volumeも全組織で10〜20%の増加がみられた。ロイシンのPA血にはいずれの部位にても変化がみられなかったが、グルコースは全組織でPA値の増加傾向をみとめ、脳毛細血管のレベルにおけるグルコース輸送の亢進が示唆された。 本研究の要旨は、第5回日本脳循環代謝学会総会(1993年11月25、26日 福岡)にて発表した。
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