1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05771174
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
庵谷 尚正 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (50232145)
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Keywords | 水中衝撃波 / 変異原性 / Amesテスト |
Research Abstract |
水中収束衝撃波の変異原性の有無についてAmesテストを用いて検討した。試験菌株にはSalmonela typhimurium TA97、98、100、102を用い、菌体浮遊液3mlをラテックス膜容器に入れ衝撃波を照射して検討を行った。衝撃波源はピエゾ素子型の直径12cmおよび30cmのものを用い、焦点部の最高圧力20から100MPaで、100から1000ショットを1または2shot/secとし、各種の条件で衝撃波を照射した。AmesテストはS9mix(+)および()の両系について検討した。TA97、102に対しては、菌体浮遊液中に変異原性物質としてCDDPを添加した系についても検討を加えた。結果は以下の通りであった。すなわち、1.今回のピーク圧、衝撃波数の範囲に於て、衝撃波単独では、本実験系では変異原性は認められなかった。2.今回のピーク圧、衝撃波数の範囲に於て衝撃波照射により生菌数に変化を認め無かった。3.衝撃波照射後に既知の変異原性物質を添加しても変異原性の増強は認められなかった。4.CDDPを菌体浮遊液に添加して衝撃波照射したTA97+S9mixでは変異原性の増強が見られた。今回の検査方法では、衝撃波照射単独では変異原性は認められなかったが、CDDPを添加したTA97のS9mix(+)の系で復帰異変コロニー数の有意の増加を認められ、変異原性物質の作用を増強する効果があると考えられた。
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