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1993 Fiscal Year Annual Research Report

抗癌剤(CDDP)耐性細胞における細胞内カルシウム動態の検討

Research Project

Project/Area Number 05771369
Research InstitutionKansai Medical University

Principal Investigator

立川 拓也  関西医科大学, 医学部・耳鼻咽喉科, 助手 (30216981)

KeywordsKB細胞 / KBrc細胞 / CDDP / 細胞内遊離カルシウムイオン濃度 / カルシウムチャンネル
Research Abstract

シスプラチン(以下CDDP)は有用な薬剤であり、頭顎部領域でも頻用される薬剤の一つとなってきている。しかしながら近年CDDPに対して耐性を示す細胞の出現が問題となり、悪性腫瘍の化学療法を行なう上で大きなさまたげとなっている。CDDP耐生細胞の耐性機序は多現的因子が考えられ、CDDPの標的とされてきたDNAの障害と修復させる機序以外に薬剤解毒作用の関与、情報伝達経路の違いも報告されている。そこで今回我々はCDDP耐性細胞の機序解明の目的で当科で樹立したCDDP耐生細胞を用いて、高濃度CDDPを負荷した際の細胞内遊離カルシウムイオン濃度([Ca^<2+>Ji)動態の検討をおこなった。
この結果CDDP濃度の上昇に従い[Ca^<2+>Jiの急激な上昇、CDDP濃度低下に従って[Ca^<2+>Jiの緩徐な低下が観察された。この[Ca^<2+>Ji上昇はある種のCa^<2+>channelを介する外部動員で引き起こされていた。また親株であるKB細胞とCDDP耐生細胞であるKBrc細胞でこの[Ca^<2+>Ji変化を比較すると、[Ca^<2+>Ji変化に違いが認められた。すなわちKB細胞はKBrc細胞と比較して[Ca^<2+>Ji上昇程度が大きく、またCDDP濃度低下に伴う[Ca^<2+>Ji低下のスピードも緩やかであった。つまりKB細胞はKBrc細胞と比較して持続的な[Ca^<2+>Ji上昇が観察された。この際の細胞生存率もKB細胞はKBrc細胞と比較して有意に低下していた。
以上の結果から、KBrc細胞はKB細胞と比較してCDDPに対して[Ca^<2+>Ji変化をより小さくおさえ、細胞を保護する機序を有している可能性が推察された。
この様な報告は我々が行なったのが初めてである。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 立川拓也他5名: "頭顎部腫瘍細胞における細胞内遊離カルシウムイオン動態" 頭顎部腫瘍. 20(1). 22-27 (1994)

URL: 

Published: 1995-05-17   Modified: 2016-04-21  

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