1993 Fiscal Year Annual Research Report
マウス角膜ヘルペス感染モデルにおける細胞性免疫反応の動態
Project/Area Number |
05771404
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
宇野 敏彦 愛媛大学, 医学部, 助手 (50243796)
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Keywords | 角膜ヘルペス / 単純ヘルペスウイルス I型 / L3T4 陽性細胞 / Lyt2 陽性細胞 / 主要組織適合抗原 |
Research Abstract |
(1)マウス角膜上皮を擦過し単純ヘルペスウイルスI型(HSV-1)を感染させ,実験的な角膜ヘルペス初感染モデルを作成した。免疫組織学的に感染2日〜7日目の角膜における免疫動態を検討した。 ・HSV-1抗原は感染3日目までは角膜上皮に限局性に認められたが,感染5日〜7日には角膜上皮ら消失し,角膜実質に認められるようになった。 ・主要組織適合抗原(MHC)classIは非感染状態においても角膜上皮,実質に認められた。一方,classII抗原についてはHSV-1感染2日目ごろより周辺部角膜実質の表層に見られるようになり,次第に角膜実質全体へ拡大した。 ・L3T4陽性細胞は感染2日目から周辺部角膜実質内に認められるようになり,感染5日目には中央部角膜実質に認められるようになった。 ・Lyt2陽性細胞は感染5日目に周辺部角膜実質内に見られるようになった。感染7日目においても中央部角膜への拡大傾向は少なかった。 感染2日目より認められるようになったMHCclassII抗原の多くはL3T4陽性細胞と考えられた。L3T4陽性細胞に比較し,Lyt2陽性細胞はすくなくともHSV-1感染初期において,角膜ヘルペスに対する関与は少ないものと考えられた。 (2)これまでの検討ではウイルス抗原,MHC抗原,各種免疫担当細胞の相互関係については十分に検討できなかった。今後はこれらの点についてさらに研究を進めたい。
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