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1993 Fiscal Year Annual Research Report

パラフィン包埋組織を用いたエナメル上皮腫に対するモノクローナル抗体の作製と応用

Research Project

Project/Area Number 05771541
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

熊本 裕行  東北大学, 歯学部, 助手 (70215028)

Keywordsエナメル上皮腫 / モノクローナル抗体 / 免疫組織化学
Research Abstract

歯原性上皮は歯の発生に関わる組織であるが,嚢胞や腫瘍への病的変化も稀ではない。これらの病変の分類・診断において,歯原性を客観的に示す組織マーカーはごく少数に限られている。本研究では,歯原性嚢胞・腫瘍を他の由来の異なる類似疾患と鑑別することを目的とし,エナメル上皮腫を免疫原としてモノクローナル抗体の作製をみた。
1.モノクローナル抗体の作製
本学歯学部附属病院口腔外科での手術より得られたエナメル上皮腫のホルマリン固定パラフィン包埋組織を,脱パラフィン・ホモジナイズし,(BALB/cxMRL+/+)F_1マウスおよび(B10.AxA.By)F_1マウスを免疫した。その脾細胞をマウス骨髄腫細胞(X63-Ag8-6.5.3.)とポリエチレングリコールで融合させ,HAT培地で培養した。そしてハイブリドーマの培養上清を用いて,免疫組織化学的にエナメル上皮腫に特異性を示すクローンとしてY4,M11を得た。更にそのクローンを増殖させ、培養上清をモノクローナル抗体の解析・応用に用いた。
2.モノクローナル抗体の解析
マウス免疫グロブリンタイピングキットを用いたELISAおよび免疫組織化学により,Y4,M11のサブクラスはIgMだった。免疫組織化学的にはエナメル上皮腫に対してY4は基底膜と細胞質の一部に,M11は細胞質全体に顆粒状に反応がみられた。一方,正常歯肉重層扁平上皮に対してY4は基底層の一部に,M11は顆粒層のみに反応がみられた。これらはケラチンやラミニンなど既知の抗原とは異なる分布を示した。ウエスタンブロット法による反応抗原の分子量の解析は現在進行中である。
3.モノクローナル抗体の応用
免疫組織化学的にY4はエナメル上皮腫,石灰化歯原性嚢胞,歯牙腫において上皮性腫瘍細胞に反応し,石灰化歯原性嚢胞ではghost cellや石灰化成分に対しても反応した。M11はエナメル上皮腫,悪性エナメル上皮腫,石灰化歯原性嚢胞,歯牙腫において上皮性腫瘍細胞に反応した。
以上より,得られたモノクローナル抗体は歯原性上皮の性格を反映すると考えられ,組織診断に有用であると考えられた。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 熊本裕行他3名: "エナメル上皮腫に対するモノクローナル抗体の作製と応用" 日本病理学会会誌. 83(1) (in press). (1994)

URL: 

Published: 1995-05-17   Modified: 2016-04-21  

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